Netflix『ノー・グッド・ディード ~麗しの家~』をネタバレあり・なしで考察 最後のドンデン返しに驚愕!

『ノー・グッドディード』の主人公夫婦がソファに座ってけげんな表情を浮かべている
出展元:https://www.comingsoon.net/

謎が謎を呼ぶNetflixドラマ『ノー・グッド・ディード ~麗しの家~』は、最後のドンデン返しに驚愕してしまう、イッキ見間違いなしのおすすめドラマです。ブラックユーモアが効いた、サスペンス・ファミリードラマをネタバレあり・なしでダイブイン(考察)していきます♪



『ノー・グッド・ディード ~麗しの家~』の概要

製作:Netflix
ジャンル:サスペンス、ファミリードラマ、ダークコメディ
配信日:2024年12月12日
製作国:アメリカ
話数:全8話
製作者:リズ・フェルドマン

『ノー・グッド・ディード ~麗しの家~』のあらすじ(ネタバレなし)

主人公は、ロサンゼルスの高級住宅街、ロス・フェリズで自宅を売りに出しているポールとリディア。この家では、3年前に二人の息子ジェイコブが殺されるという悲惨な事件が起きていた。ポールは、事件が起きた家を出来るだけ早く売りたいと思っているが、対するリディアは、息子の想い出が詰まった家の売却に踏み切れない思いがあった。

スペイン風の豪華な家を買いたいと内覧に来たのは、地方検事のレスリーと看護師のサラというLGBTQ+カップル、作家のデニスと出産間近の妻カーラ、向かいに住む昼メロ俳優のJDと彼の妻で贅沢好きなマーゴだ。

ポールとリディアは、ジェイコブが殺された事件で何か秘密を握る、ポールの兄マイキーから8万ドルを払えと脅されてしまう。ジェイコブを殺した犯人は捕まっていない。一体、ポールとリディアの家で何が起きたのか……?

二人の家を買いたいカップル3組も絡み始め、ジェイコブが殺された事件の真相が徐々に明かになっていく……。

『ノー・グッド・ディード ~麗しの家~』海外の評価&感想

https://www.comingsoon.net/

【Rotten Tomatoes】
批評家スコア80%
視聴者スコア78%
【筆者の評価】
総合評価:★★★★☆
ストーリー:★★★★☆
エンタメ性:★★★★★
感動:★★☆☆☆

本シリーズは、ポールとリディアの自宅で起きた事件の秘密と真相が、随所にちょこちょこと投入されるフラッシュバックと共に徐々に明らかになっていきます。

視聴者は所々に撒かれるパンくずを拾うかのようにヒントを書き集めて、ジェイコブに何が起きたのか、そして彼を殺した犯人は誰なのかを予想していくことになるのですが、なかなか答えが出ないという人がほとんどではないでしょうか。

二人の家を買いたがっている個性的なカップル3人組が微妙に絡んできて、謎が謎を呼ぶ展開でグイグイとストーリーに引き込まれ、最後のドンデン返しになだれ込む展開は痛快とも言えるほど!

キャストの演技も素晴らしく、全8話で1話が約30分とコンパクトな構成なため、筆者はアッという間にイッキ見してしまいました。



『ノー・グッド・ディード ~麗しの家~』のキャスト

ポール・モーガン(レイ・ロマノ)
ロス・フェリズの邸宅は、彼が育った家。仕事が忙しく、生前にジェイコブをあまり気にかけていなかったことを後悔している。
リディア・モーガン(リサ・クドロー)
ポールの妻で元ピアニスト。息子ジェイコブが亡くなって以来、ピアノが弾けなくなった。
マイキー・モーガン(デニス・リアリー)
ポールの兄。3年服役して出所したばかり。薬物依存症で、ポールとリディアを脅迫して8万ドルを巻き上げる。
マーゴ・スターリング(リンダ・カーデリーニ)
ポールとリディア宅の向いに暮らす、派手好きなゴールドディガー。
JD・キャンベル(ルーク・ウィルソン)
昼メロ俳優。マーゴの金使いが荒く、仕事も解雇されてお金に困っている。
レスリー・フィッシャー(アビ・ジェイコブソン)
ポールとリディアの家の購入に応募している検事。3年前に起きた事件を個人的に調査している。
サラ・ウェバー(ポピー・リウ)
レスリーの妻で看護師。不妊治療の末、ついに妊娠する。市民アプリで、地域で起きた事件をチェックするのが趣味。
デニス・サンプソン(O・T・ファグベンル)
2冊目の小説執筆でスランプに陥っている作家。
カーラ・オーウェンズ(テヨナ・パリス)
デニスの妻で出産間近。父親が億万長者。
エミリー・モーガン(クロエ・イースト)
ポールとリディアの娘

『ノー・グッド・ディード ~麗しの家~』の全あらすじ(ネタバレあり)

https://www.comingsoon.net/

ポールとリディアは、ロサンゼルスの高級住宅街ロス・フェリズの自宅を売却する準備を進めていて、この家では、3年前に二人の息子ジェイコブが殺されるという痛ましい事件が起きていた。そんな二人の元に、刑務所から出所したばかりのポールの兄マイキーが現れ、3年前に起きた事件の秘密を知る彼は、借りがあると言って8万ドルよこせと二人を脅す。

リディアは、お金を工面するためにピアノを売るが、「全てを過去に流してほしい」と説得するためにマイキーと会った時に口論になり、とっさに彼の頭を殴って殺してしまったと思い込む。リディアはポールと一緒に遺体を処分しようとするが、なんとまだマイキーは生きていた。その後もマイキーとはゴタゴタが続くが、最終的に彼が巻き上げた8万ドルは、家を購入しようとしている彼の息子ネイトにあげるお金だったことが分かる。

マイキーの問題が解決した後、徐々にジェイコブに何が起こったのかが明らかになっていく。最初、ポールかリディアのどちらかが誤って息子を殺してしまったように見えたが、その人物はジェイコブの妹エミリーだった。ジェイコブは近所で盗みを働いていて、エミリーは、スキーマスク姿のジェイコブを強盗と間違えて射殺してしまったのだ。兄とは知らずに撃ってしまったエミリーを守るために、ポールとリディアはマイキーを呼んで証拠を隠蔽したことが明らかになる。

一方、ポールとリディアの家を手に入れようと狙う、隣人マーゴの正体も少しずつ暴かれていく。仕事を解雇された夫JDはお金を工面するため、船を売ることにする。そこで港へ行くが、自分の船に見知らぬ男が寝泊まりしているではないか。何者かと問い詰めると彼はマーゴの兄ボビーで、マーゴの本名はルアンであることも判明。なんと彼女は詐欺師で、JDとの馴れ初めも全てマーゴが仕組んでいたのだ。

しかも、それだけではない。JDの娘にピアノを教えに来ていたジェイコブとマーゴが男女の関係になり、ジェイコブは近所で宝石を盗んで彼女にプレゼントしていたことも明らかに。最終的に二人の関係がこじれ、JDに浮気を暴露すると脅したジェイコブをマーゴが40口径の銃を手に追いかけ、背後から発砲。それと同時に、自宅に入ろうとしたジェイコブを、エミリーが強盗だと勘違いして発砲。検視報告書には、ジェイコブの死因になった銃の弾は40口径とあり、エミリーが撃った銃は38口径だったため、ジェイコブを殺したのはマーゴだったことが判明する。

ずっとマーゴに騙されていたことで怒り心頭のJDは、マーゴが入浴中に自宅を火に付けて大火事に。それから時が少し経ち、シーンは半年後に。半身が火傷状態のマーゴがバーで逮捕され、JDは西部劇映画に出演。ポールとリディアの自宅を購入したのは、ジェイコブの検視報告書などを調査した検事補のレスリー&サラのカップルで、デニスは2冊目の小説を完成させ、カーラとロス・フェリズの別の家を購入して暮らしていた。

ラストは、ジェイコブの曲にエミリーが歌詞を書いた歌を彼女とリディアが演奏し、ポールが二人の演奏を温かく見守るシーンで終了。兄を殺したと思い、両親と疎遠になっていたエミリーが親との距離を縮め、家族の絆を深めるジ~ンとするエンディングで幕を閉じた。



『ノー・グッド・ディード ~麗しの家~』の見どころ・考察(ネタバレあり)

シットコムのレジェンド俳優が共演!

リディア役を演じたリサ・クドローは、世界中で社会現象を巻き起こした大ヒットシットコム『フレンズ』のフィービー役でお馴じみ。海外ドラマファンで、そのことを知らない人はいないでしょう。一方のポール役を演じたレイ・ロマノは人気シットコム『Hey! レイモンド』の主演で知られ、日本で知名度は高くありませんが、アメリカではお茶の間(←死語)で人気を博した国民的な俳優です。

そんなシットコムのレジェンド二人が共演したダークコメディ調のサスペンスドラマ『ノー・グッド・ディード』では、レイとリサのコメディセンスと演技力が遺憾なく発揮されていたと思います。ドタバタとスピーディーに物語が展開する時は、コメディ俳優として鳴らした二人の軽快な演技が光り、重く悲しみを誘うシーンではベテラン俳優としての感情表現が際立ち、キャスティングが最高だったと思います。

番組のトーンのバランスが絶妙

『ノー・グッド・ディード ~麗しの家~』は、Netflixの人気ドラマ『デッド・トゥ・ミー ~さようならの裏に~』を生み出したリズ・フェルドマンがクリエイターを務めたシリーズ。

『デッド・トゥ・ミー』で主人公の一人、ジュディ役を演じたリンダ・カーデリーニがマーゴ役を演じて再タッグを組んでいます。ジュディとマーゴは自分の経歴や過去について嘘をついているという大きな共通点こそあれ、かなりマーゴの方が毒気が強く、彼女のファッションセンスやキャラは特濃級! ストーリーは子どもを亡くした親の悲しみを扱いながらも、マーゴの漫画チックな存在感や、サブキャラのカップル3人組がコメディリリーフ的なタッチで重くなり過ぎず、トーンのバランス感が絶妙だったと思います。また、全8話で1話が30分とコンパクトにまとまっているため、サクサクっと観賞できるのも良かったです。

濃いキャラが集結したアンサンブル演技が見応えあり!

ネタバレありの全あらすじでは、JD&マーゴ以外のカップル2組にはあまり触れませんでしたが、彼らもそれなりに問題を抱えていて、濃いキャラが集結したアンサンブル演技が見応えありました。ただ、レスリーとサラの妊娠や、デニスの実の父親は違ったとかカーラのお父さんが億万長者だとか、本筋に影響しない、一見どうでもよさそうなプロットが多くて、「これって必要ある!?」と思ったのですが、もしかしたらシーズン2を想定しているのでしょうか?

エンディングはクリフハンガーではありませんでしたが、レスリー&サラがポールの家を購入し、デニス&カーラもロス・フェリズの別の家を買いました。ということは、2組のカップルはご近所さんということになります。しかも、カーラの父親が出産祝いに贈った500万ドル(!)をデニスが妻に内緒で着服しちゃったり、サラが市民アプリに掲載される犯罪情報に夢中だったり、シーズン2で発展させられそうな筋書きが少なくないため、もしかしたらサブキャラクターをメインにしたシーズン2で製作されるかもしれませんね。

『ノー・グッド・ディード ~麗しの家~』のまとめ

謎が謎を呼ぶ展開と、グイグイとストーリーに引き込まれる構成で、濃いキャラクターと見応えあるストーリーが8話に凝縮されていて、イッキに楽しめるシリーズです。どうストーリーが転ぶのか予想がつかないダークコメディやサスペンスが好きな人は、ぜひNetflixでチェックしてみてくださいね♪

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