Netflixドラマ『彼の真実、彼女の嘘』は、田舎に引きこもっていた女性ニュースキャスターが、ある事件をきっかけに過去の秘密が暴かれていくミステリー。本作で何が起こるのか、キャストやあらすじの紹介に加え、ネタバレなしの感想とネタバレありの考察でダイブインしていきます♪
◉ネタバレなしで知りたい方へ
前半ではあらすじ・海外評価・筆者の感想を紹介。視聴前の参考にどうぞ。
◉ネタバレありで深掘りしたい方へ
後半では全あらすじと見どころ・考察をたっぷり紹介。視聴済みの方もおさらいに◎
※目次から各セクションにジャンプできます。
『彼の真実、彼女の嘘』の概要
基本情報を押さえておきましょう♪
『彼の真実、彼女の嘘』のあらすじ(ネタバレなし)
『彼の真実、彼女の嘘』は、英作家アリス・フィーニーの小説「彼と彼女の衝撃の瞬間」をドラマ化したシリーズ。アトランタのうだるような暑さの中、ニュースキャスターのアンナは人付き合いも仕事も遠ざけ、ひっそりと孤独な生活を送っていた。
そんなある日、彼女は故郷であるジョージア州北部の静かな町ダロネガで殺人事件があったという話を耳にし、アンナはその事件に飛びついて真相を追い始める。
一方、捜査を担当するアンナの疎遠になっている夫、ジャック・ハーパー刑事はアンナの関与を不自然に怪しみ、彼女を捜査の“照準”へと追い込んでいく──。
・緊張感あふれるスリラーを観たい!という人に超おすすめ!
『彼の真実、彼女の嘘』海外での評価&筆者の感想(ネタバレなし)
本作は、重厚なミステリーと人間ドラマが融合した6話構成のシリーズ。元ニュースキャスターのアナと刑事ジャックという、別れた夫婦がひとつの事件を追うという設定が興味深く、序盤から緊張感を維持した展開が続きます。
舞台となる小さな町の事件を軸に、登場人物たちの過去や秘密が少しずつ明かされていくので、グイグイと物語に引き込む力があるところがポイント。主演のテッサ・トンプソンとジョン・バーンサルが、夫婦の微妙な関係性を巧みに演じていて見応えがあります。
総体的にとして“先を見たくなる”サスペンスで、全6話なのでイッキ見できる作品を探している人にもおすすめです。
・こちらのNetflixスリラードラマも激オシ!
『彼の真実、彼女の嘘』の登場人物&キャスト
◉アナ(テッサ・トンプソン)
友人とも仕事とも距離を置き、引きこもるように暮らすWSKテレビの人気ニュースキャスター。故郷ダロネガで起きた不気味な殺人事件に強く惹きつけられ、再び現場に戻る決意をする。
◉ジャック(ジョン・バーンサル)
故郷ダロネガの保安官事務所の刑事。過去の失敗で前職を失い、今は妹と姪と暮らしている。アナの夫だが、裏切りと喪失で関係は疎遠に。善良だが判断を誤りがちで、担当事件に大きな不穏を抱えている。
◉リチャード(パブロ・シュレイバー)
WSKテレビの有能なカメラマンで、新キャスター。レクシーの夫。アナの現場復帰に合わせ、彼女の取材カメラ担当を務める。
◉アリス(クリスタル・フォックス)
アナの母で、ダロネガの自宅に一人で暮らす芯の強い女性。娘とは1年連絡が途絶えているが理由は理解している。
◉プリヤ(スニータ・マニ)
都会から移ってきた、熱心で少し風変わりな新米刑事。ジャックの相棒となり、小さな町の事件に鋭い視点で挑む。
◉レクシー(レベッカ・リッテンハウス)
野心的で華やかなWSKテレビの新アンカーで、アナの休職中に起用される。リチャードの妻。
『彼の真実、彼女の嘘』の全あらすじ(ネタバレあり)
この投稿をInstagramで見る
◉雨の森の惨殺と暴かれていく過去
◉第二の殺人と事件の鍵となる友情ブレスレット
◉衝撃の真実
雨の森の惨殺と暴かれていく過去
物語は、雨の森で血まみれの女性が車のボンネットで殺害されている現場から始まる。同じ日、自宅に戻ったニュースキャスターのアナと、姪と妹ゾーイと暮らす刑事ジャックの姿が描かれる。被害者はアナの故郷ダロネガで見つかったレイチェル・ホプキンス。アナは職場復帰を賭けて事件取材に乗り込み、因縁の同僚レクシーの夫リチャードとカメラマンに指名する。
一方、捜査を進めるジャックは、被害者の爪に刻まれた「two-faced(表裏のある)」という文字や、彼女が犯人を知っていた可能性に気づく。アンナとジャックは別居中の夫婦で、娘の死をきっかけに音信普通になっていた。そんな中、アナはジャックの裏をかいて被害者の名を生放送で公表。その後、事件当夜にジャックがレイチェルと密会していて、その現場をアナが目撃していたシーンが描かれ、三人の歪んだ過去が浮かび上がる。
ジャックは、勝手に被害者レイチェルの名前を報道したアナに激怒。捜査で、レイチェルと夫クライドはオープンな関係にあり、彼女が車内で関係を持つことを好んでいた事実が判明する。さらに、レイチェルの口から友情ブレスレットが見つかり、旧友ヘレンの存在が浮上。ジャックは自分の車にレイチェルの携帯電話が落ちているのを見つけ、捜査を妨害しながら証拠隠滅を図る。一方アナはヘレンと対峙し、20年前の秘密とアナの亡くなった娘の過去が明かされる。やがて、レイチェルとヘレンがクライドを恐喝していた事実と、ジャックとの不倫をヘレンが知っていたことが判明する。
第二の殺人と事件の鍵となる友情ブレスレット
アナはニュース番組の代役アンカーとして局に戻るが、直前にレクシーが現れて出番を奪う。回想では、聖ヒラリー校でレイチェルが目立たない生徒キャサリンを嘲弄し、集団いじめを主導していた過去が描かれる。一方ジャックはレイチェルの携帯から、彼女とヘレン、クライドのSMプレイの映像を発見し、恐喝の証拠だと悟る。
ジャックはゾーイとの口論でヘレンとの不倫を認めつつも殺害は否定し、DNA偽装も露見する。捜査ではクライドがSM用の拘束具を処分していた事実が浮上。ジャックは現場周辺の監視映像から、娘シャーロットの墓前に立つアナが事件夜に、彼とヘレンの密会を目撃していたと知る。翌朝、聖ヒラリー校でヘレンの遺体が発見され、通報者として現れたのはアナだった。
捜査ではヘレンの死がレイチェル同様、ナイフによる殺害で、口の中に友情ブレスレット、額に「嘘つき」と残されていたことが判明する。ヘレンが深夜にアナの宿へ電話したとされるが、死亡時刻と矛盾が生じ、第三者の関与が疑われる。ジャックは依然クライドを主犯とみなし、資金や通話履歴の洗い出しを指示。
一方、アナは町の不安を煽る形でタウンホール開催を主導し、会場は混乱に陥る。裏でリチャードが起こした暴力事件や、DNAの混入、友情ブレスレットの由来が浮上し、プリヤは過去の関係性に疑念を深める。そしてアナとジャックが、娘シャーロットの死と別離について話合い、二人は再び体の関係を結ぶ。
衝撃の真実
捜査により、プリヤが、アナとレイチェル、ヘレン、ゾーイが同じ友情ブレスレットで結ばれた旧友である事実に辿り着き、アナを容疑者として事情聴取するが決定打は得られない。依然としてジャックはクライドを追及するが、逆にヘレンとの不倫を把握され立場が揺らぐ。
捜査の過程で、レイチェルが過去に暴力を受けていた可能性と、リチャードとレクシーの名前が浮上。暴走したジャックはリチャードと乱闘を起こし、事件から外される。一方プリヤは、友情ブレスレットグループのメンバーとしてキャサリンの存在を突き止める。その頃、ゾーイが自宅で何者かに殺害され、同時にアナは湖畔の別荘で、レクシーこそがキャサリン本人であるという衝撃の真実に辿り着く。
ジャックは自宅で殺害されたゾーイの遺体を発見し絶望していた。そこへプリヤが現れ、不審な行動の多いジャックを追い詰めるが、彼は隙を見てアナの待つ別荘へ向かう。
別荘では、正体を知られたキャサリンがアナを襲う。乱闘の最中、ジャックが駆けつけてアナを守ろうとし、そこへ到着したプリヤがキャサリンを射殺。事件後、キャサリンの遺品からレイチェルの爪が見つかり、一連の殺人犯が彼女であったことが裏付けられて捜査は終了する。
しかし、事件から1年後。アナとジャックは同居し、子どもを授かり穏やかな日々を送っている。週末に訪れたアリスの家で、アナは一通の手紙を見つけ、真犯人が母であることを知る。アリスは、過去のビデオテープからレイチェルとヘレン、ゾーイのせいでアナが性的暴行を受けたことを知り、3人を殺害していたのだ。レクシーは罪を着せる対象に過ぎず、計画外の死だった。手紙は孫への愛を託す言葉で締めくくられ、アナがすべてを悟るシーンで物語は幕を閉じる。
・サスペンスドラマが好きな人は、お気に入りが絶対見つかる!
『彼の真実、彼女の嘘』の見どころ・考察(ネタバレあり)


https://www.netflix.com
◉彼の論理と彼女たちの語れなかった真実
◉娘を守れなかった母が背負ったもの
◉なぜ「手紙」で真実を告げたのか?
彼の論理と彼女たちの語れなかった真実
本作のタイトル『彼の真実、彼女の嘘』は、単なる男女の対比を示すタイトルではありません。物語を通して描かれてきたのは、事件が常に“彼”の視点、つまりジャックや警察、そしてメディアの側から語られてきたという事実です。捜査も報道も、表向きは公平に進んでいるようでいて、その中心にあるのは男性視点の論理や物語でした。
一方で、本当に重要な真実は、常に“彼女たち”の側に隠されています。アナが語れなかった過去、キャサリンが別人として生きるしかなかった理由、そしてアリスの沈黙と行動。そのどれもが、語られないまま積み重ねられてきました。本作は、「何が起きたのか」以上に、「誰の視点で語られてきたのか」を問い直すドラマです。タイトルは性別の違いだけでなく、「語られる物語と隠される物語」という二重構造を象徴していると思いました。
娘を守れなかった母が背負ったもの
本作における最大のポイントのひとつが、アリスの連続殺人を「母性」としてどう捉えるかという点ではないでしょうか。彼女の行為は許されるものではありませんが、単なる快楽殺人や狂気として片づけてしまうと、本作が突きつける核心を見落としてしまうように思います。
アリスは、「娘を守れなかった」という消えない罪悪感に直面し続けてきました。その怒りと絶望が、やがて私刑という形へと歪んで転化していったと見ることができます。本作は、復讐劇としてのカタルシスよりも、「守れなかった母」が抱え続けた愛と痛みを描く物語だと言えるのではないでしょうか。
アリスは果たして怪物なのでしょうか? それとも、制度から見捨てられ、声を奪われた末に暴力へ追い込まれた存在なのでしょうか? 本作は、その問いを観る側に静かに突きつける作品だと感じました。
なぜ「手紙」で真実を告げたのか?
アリスが手紙という形で、ゾーイたちを殺した真実をアナに告白した理由は、物語全体を貫く彼女の「母性」と深く結びついていると思います。第一にアリスは、真実を社会や警察ではなく、アナにだけ託そうとしました。自分の行為が法や世論に理解されるとは思っておらず、歪んだ形であれ、自分の動機を娘に知ってほしかったのではないでしょうか。
第二に連続殺人の告白は、アナを加害の連鎖から切り離すためでもあります。真相が曖昧なままでは、アナは知らぬ間に誰かの罪の延長線上に立ち続けてしまいます。だからこそアリスは、罪を自分ひとりで引き受け、アナに背負わせないために手紙で告白したのではないかと思いました。
第三に、この告白は母としての最期の役割だったとも考えられます。手紙で語られる未来の子どもへの願いは、復讐者ではなく母としての言葉であり、次の世代に暴力を持ち越さないための“決別”の意味も込められているのではないでしょうか。
・イッキ見間違いナシのおすすめ政治スリラー!
『彼の真実、彼女の嘘』のまとめ
『彼の真実、彼女の嘘』は性暴力や母性、語られなかった真実を重層的に描いた、鋭く重い社会派ミステリードラマ。
「誰の視点で物語が語られてきたのか」を問い返す構造がラストで鮮烈に反転し、後味は決して軽くありませんが、深く考えさせられるドラマシリーズとしておすすめしたいシリーズです。
【報告】YouTubeを始めました!
このたび、ブログでご紹介している海外ドラマの世界観や見どころを、より分かりやすくお届けするために、YouTubeアカウントを開設しました。
主におすすめドラマのまとめ動画を発信していく予定です。ブログと併せて楽しんでいただける内容を目指しますので、ぜひチェックしてみてください♪
『彼の真実、彼女の嘘』系のNetflixおすすめドラマ3選
『彼の真実、彼女の嘘』のほか、Netflixには見応えあるスリラーやサスペンス作品が盛りだくさん! ぜひ下の作品もチェックしてみてくださいね♪










