人気ビデオゲームのドラマ化となるU-NEXT配信ドラマ『THE LAST OF US』シーズン2は、寄生菌のパンデミックで崩壊した世界を舞台に描くシリーズ。序盤から衝撃的な展開を迎えるシーズン2で何が起きるのか、キャスト紹介やあらすじを交えながら、ネタバレあり・なしでダイブイン（考察）していきます！
【本記事の注目点】
・ネタバレを踏みたくない方へ
前半ではネタバレなしのあらすじ＆海外評価・筆者の感想を紹介しますので、安心して作品を視聴すべきかどうか判断してみてください。
・ネタバレありで深掘りしたい方へ
後半ではネタバレありの全あらすじ＆見どころ・考察で掘り下げ、作品の魅力を余すことなくお届け！ すでに視聴済みの方も、おさらいとしてお楽しみください♪
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『THE LAST OF US』シーズン1をおさらい
まず、シーズン2の考察を始める前に、シーズン1を軽くおさらいしてみたいと思います。
シーズン1のあらすじ
『THE LAST OF US』の舞台は、寄生菌のパンデミックで世界が崩壊してから20年後のアメリカ。感染した人間はクリッカーと呼ばれるクリーチャーに転化し、生存者たちは隔離地域や過酷な環境での生活を余儀なくされていた。
そんな荒廃した世界で娘を亡くしたジョエルは、レジスタンス組織「ファイアフライ」から、14歳の少女エリーを安全な場所まで護送する以来を受ける。最初、ジョエルは気が進まなかったが、エリーが「感染免疫を持つ唯一の存在」だと知り、世界を変える鍵となる可能性に望みを託す。
全米を横断する二人は、感染者だけでなく略奪者や武装組織など様々な脅威に直面し、旅の過程で少しずつ心を通わせて親子のような関係になっていく。
そして、目的地に辿り着いた時にジョエルは、人類の未来か、それともエリーの命か究極の選択を突きつけられ、ファイアフライを倒して愛するエリーを選ぶ。
『THE LAST OF US』シーズン2の概要
『THE LAST OF US』シーズン2のあらすじ（ネタバレなし）
シーズン2は、ジョエルが究極の選択をした5年後が舞台。ジョエルとエリーは、トミーがリーダーを務めるワイオミング州のコミュニティ「ジャクソン」で平穏な暮らしを送っていた。
しかし、19歳になったエリーは反抗期が落ち着いているはずの年齢なのに、なぜかジョエルを完全に避けていて、そこには何か大きな理由があることが示唆される。
そんななか、ディーナとジョエル、ディーナの元彼ジェシーとエリーがコミュニティ周辺の偵察へ出た時に信じられないような悲劇が起こり、エリーの運命を大きく変えることになる……。
・ホラーアクションが好きな人にイチオシ！
『THE LAST OF US』シーズン2の海外での評価＆筆者の感想（ネタバレなし）
『THE LAST OF US』シーズン2では、エリーとジョエルの親子のような絆が、より複雑で痛みを伴うものとして描かれました。シーズン1で二人が築いた深い信頼関係は、ある出来事をきっかけに揺らぎ、沈黙と葛藤が生まれてしまいます。
それでも、ジョエルの言動の端々にはエリーへの深い愛情が滲み出ていて、親が子を思う無償の愛が感じられて心を打たれます。一方、ジョエルに対する複雑な感情を抱えながらも、エリーがその存在に支えられ続けていることが十分感じられる演出が秀逸でした。
第2話で賛否を呼びそうな衝撃的な出来事が起こり、物語は一気に感情の渦へと引き込まれます。今シーズンはアクションやサバイバルの要素だけでなく、二人の「父と娘」の関係、愛と復讐、後悔と赦しといったテーマが掘り下げられ、前シーズン以上に人間ドラマが濃密で見応えがありました！
・ホラー作品が好きな人へ
スクロールに疲れた方へ
・ネタバレを知りたい方は、全あらすじ（ネタバレあり）へ飛ぶ
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『THE LAST OF US』シーズン2の登場人物＆キャスト
ジョエル・ミラー（ペドロ・パスカル）
護衛として、エリーをファイアフライの基地に送り届ける任務を追うが、人類を救う代わりにエリーの命を選択する。
エリー・ウィリアムズ（ベラ・ラムジー）
寄生菌に対して耐性を持つ少女。ジョエルと大陸を横断する過程で、親子のような絆を結ぶ。
トミー・ミラー（ガブリエル・ルナ）
ジョエルの弟。元ファイアフライのメンバーで、コミュニティ「ジャクソン」のリーダー。
マリア・ミラー（ルティナ・ウェスリー）
トミーの妻。
ディーナ（イザベラ・メルセド）
ジャクソンの住人でエリーの友達。二人は恋仲に発展する。
ジェシー（ヤング・マジノ）
ジャクソンの住人でディーナの元彼。
アビー（ケイトリン・デヴァー）
元ファイアフライのメンバーで、医師だった父親を殺されてジョエルへの復讐を誓う。
ゲイル（キャサリン・オハラ）
ジャクソンの住人で、ジョエルのセラピスト
『THE LAST OF US』シーズン2の全あらすじ（ネタバレあり）
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・ジョエルとエリーの仲が険悪に
・心をえぐられるような悲劇
・衝撃の出来事から3ヶ月後
・誕生日のフラッシュバック
・アビーと再び対峙したエリー
ジョエルとエリーの仲が険悪に
シーズン2は、ジョエルが究極の選択をした5年後が舞台。ジョエルとエリーは、トミーがリーダーを務めるワイオミング州のコミュニティ「ジャクソン」で平穏な暮らしを送っていた。
しかし、19歳になったエリーは反抗期が落ち着いているはずの年齢なのに、なぜかジョエルを完全に避けていて、関係が悪化していた。そこには何か大きな理由があることが示唆される。ジョエルは、セラピストのゲイルとセッションを重ね、エリーとの関係が上手くいっていないと悩みを打ち明ける。
時は大晦日。ジャクソンの住民が集まった新年を迎えるパーティーで、エリーは心を寄せている親友のディーナとファーストキスを交わす。コミュニティが幸せな空気に包まれる中、ジョエルに父親を殺され、復讐を誓ったアビーとの彼女の仲間がジャクソンに近づきつつあった。
心をえぐられるような悲劇
その翌日、ジョエルとディーナ、エリーとジェシーがコンビとなり、コミュニティ周辺の偵察へ出かける。双眼鏡で見張りをしていたアビーが、馬に乗った二人組を見かけて谷を降りるが、クリッカーの集団に襲われてしまう。
その間一髪のところを救ったのが、皮肉にもジョエルだった。アビーは山上のロッジに仲間がいると言い、ジョエルとディーナをおびき寄せる。
そんななか、クリッカーの大集団がジャクソンを襲い、トミーたちは大激闘を繰り広げる。大吹雪を避けて小屋に避難していたエリーは、ジョエルたちと連絡が取れないと報告を受け、ジェシーと分かれて捜索を開始。
アビーはディーナを薬で眠らせ、ジョエルに父親を殺されたことを明かし、ゴルフクラブで激しい暴行を加える。そこへエリーが小屋に現れ、泣き叫ぶ彼女の懇願に耳を貸すことなく、アビーはジョエルに最後のとどめを刺す。
衝撃の出来事から3ヶ月後
ジョエルが殺されてから3ヶ月。復讐を誓ったエリーは、コミュニティの会議で「正義のためだ」と訴えるが、敵討ちは却下されてしまう。そこでエリーは、復讐計画を支援してくれた住人の助けを借り、アビーが所属するWLF（ワシントン解放戦線）の本拠地があるシアトルへ、ディーナと一緒に旅立つ。
シアトルに到着した二人は、WLFの拠点と思われる場所を発見するが、そこではWLFのメンバーが敵対する宗教集団「セラファイト」に惨殺されていた。逃走中にディーナがクリッカーに襲われ、エリーはクリッカーに自らの腕を噛ませて助ける。エリーは、感染を恐れるディーナに自分が免疫者であることを打ち明け、ディーナも自身の妊娠を告白。その夜、二人は初めて結ばれる。
その後、ジョエル殺害に関わったノラの居場所を突き止めるが、途中でクリッカーに襲われてしまう。そこへ現れたジェシーに助けられるもセラファイトに遭遇し、ディーナが脚を負傷。エリーはおとりになってノラのいる病院にたどり着き、アビーの手がかりを得るためにノラを追い詰める。
誕生日のフラッシュバック
第6話は、ジョエルとトミーの暴力的な父親が、「自分は親父より少しマシになれた。お前も子どもを持ったら、もっとマシになれるといいな」と伝えるフラッシュバックが登場。続いて、15歳～18歳までエリーとジョエルが過ごした楽しい誕生日の様子も描かれる。
19歳の誕生日、ジョエルはエリーを初めて偵察に連れて行くが、途中でクリッカーに噛まれたゲイルの夫ユージーンと遭遇。ジョエルは彼に、最後に妻と別れの時間を与えると約束しながらも、エリーのいない隙に射殺してしまう。
それを知ったエリーは深く傷つき、二人の関係は悪化。その9ヶ月後、大晦日のパーティーでジョエルはエリーに、「治療法ではなく、エリーの命を選んだ」と打ち明ける。
エリーは自分から唯一の使命を奪ったジョエルを責めるが、「いつかお前が自分の子ども持ったら分かる。お前を愛してるからだ。自分が親になった時に、俺よりもマシになれることを願う」と伝える。
アビーと再び対峙したエリー
ディーナはジェシーに脚の手当てを受け、二人の元へ戻ったエリーはノラを暴行してアビーの居場所を聞き出したこと、そしてジョエルが治療法より彼女の命を選び、医師だったアビーの父を殺したことを打ち明ける。
エリーは、水族館へ向かうWLFのボートを見つけて嵐の中を追跡するが、対岸でセラファイトに捕まり首を吊られそうになってしまう。しかし混乱に乗じて、何とか逃げ出して水族館に潜入。アビーの仲間オーウェンと臨月のメルと遭遇し、争いの末、二人とも死亡する。メルは死に際にお腹の赤ちゃんを助けてと訴えるが、何も出来なかったエリーは後悔と罪悪感に押し潰される。
エリーは、トミーと合流したジェシーと共にディーナの元へ戻るが、そこへ現れたアビーがジェシーを射殺。エリーにも銃を向けて発砲するが、画面がブラックアウトになり、エリーの生存は不明だ。最後は、物語がエリーのシアトル到着初日に戻り、アビーがスタジアムに築かれたWLFのコミュニティを見下ろす場面で締めくくられる。
・ダークなアンソロジードラマはドラマファン必見！
『THE LAST OF US』シーズン2の見どころ・考察（ネタバレあり）
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・序盤の展開に大ショック……
・嘘の裏にあった父としての愛
・エリーの復讐に潜む怒りと迷い
序盤の展開に大ショック……
筆者は、原作のビデオゲームをプレイしたことはありませんが、『The Last of Us Part II』でジョエルがアビーに殺されることを知っていました。
とはいえ、翻案作品では原作のストーリーが大幅に変更されることが少なくないうえ、ジェエル役を演じるペドロ・パスカルは超大スターです。「まさかシーズンの序盤で死なないでしょ」と、希望を持っていたのに信じられない展開となり、もう大大大ショックでした（涙）。
まさか、こんなにも無慈悲で救いのない形で、彼が命を奪われるなんて……。その現実を突きつけられた瞬間、画面の向こうで泣き叫ぶエリーの姿と自分の気持ちが重なって、ただ呆然としてしまいました。
番組とジョエルのファンには悲しい展開となりましたが、ジョエルの死があったからこそ、エリーの試練が本格的に始まったとも言えます。彼の死は、物語を単に悲劇的に彩るための出来事ではなく、エリーの成長や葛藤を深く描くための決定的な契機となりました。
復讐心に突き動かされ、喪失と怒りの中でもがきながらも、自分自身と向き合わざるを得なくなったエリー。それは、ドラマという媒体だからこそ描ける繊細な感情の積み重ねで、そして何より、ジョエルという存在がエリーにとってどれほど大きかったかを、あの喪失の痛みが静かに、しかし強烈に物語っていたように思います。
嘘の裏にあった父としての愛
『THE LAST OF US』は終末世界のサバイバル劇ではなく、“血の繋がりのない親子”の物語です。
最愛の実娘を失ったジョエルと、自分の存在意義を探し続けるエリーがシーズン1で築いた深い絆は、シーズン2の冒頭では一気に壊れているように見えます。その背後には、「ジョエルがエリーを愛しているがゆえに嘘をついた」という切なすぎる事実があって、それを知ったエリーの葛藤も理解できます。
世界の未来よりもエリーの命を選んだジョエルの選択には、正解も間違いもないように思います。ただ、父として人として、それがジョエルに出来る精一杯の愛し方だったのではないでしょうか。
一方のエリーも、ジョエルを憎みきれませんでした。嘘をつかれたことに傷つきながらも、それが彼なりの“愛の形”だと分かっていたからだと思います。だからこそ再び心を通わせようとしていたのに、その矢先にジョエルを奪われてしまった……。その修復しきれなかった絆が、エリーの胸に深い傷として残ってしまったのだと思います。
エリーの復讐に潜む怒りと迷い
ゆえに、エリーの復讐の旅は“怒り”だけでは語りきれない、傷と迷いに満ちていると思います。ノラを追い詰め、暴行して見殺しにしたシーンでは、今までのエリーの面影はほとんど残っていないように見えました。あの冷酷さには復讐心だけでなく、“奪われたものの大きさ”と“何も出来なかった自分への怒り”が深く根を張っているように感じました。
ですが、その後にメルとお腹の赤ちゃんを救えなかった無力感と絶望で激しく泣き崩れるシーンは、エリーの心が完全に“復讐の鬼”と化していない現れではないでしょうか。エリーの心に残っている良心と罪悪感が、崩れそうなバランスで揺れていることを痛感させられるシーンでした。
そしてジェシー亡き今、エリーはディーナと二人で赤ちゃんを育てることになりますが、更新済みのシーズン3では命の重みと向き合い、奪うのではなく“守ること”の意味を学んでいくことになるのでしょうか。ラストではエリーの生存が明かされませんでしたが、絶対に生きているはず……！ 今からシーズン3の配信が待ちきれません！
・ホラー作品が好きな人はチェック！
『THE LAST OF US』シーズン2のまとめ
『THE LAST OF US』シーズン2は、極限状態で揺れ動く人間関係と感情が深く掘り下げられた重厚なシリーズ。ホラー・アクションの枠を超えた心に訴えかけるヒューマンドラマが、見応えたっぷりな秀作です。
すでにシーズン3へ更新されているので、シーズン2は絶対見逃せません！ ぜひ、U-NEXTでチェックしてみてください♪
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