Netflix映画『フレンチ・ラヴァー』は、現状にウンザリしている俳優とツキに見放されたウェイトレスがパリで出会い、恋に落ちていく様子が描かれる恋愛コメディ。この記事ではキャストやあらすじの紹介に加え、ネタバレなしの感想とネタバレありの考察でダイブインしていきます♪
◉ネタバレなしで知りたい方へ
前半ではあらすじ・海外評価・筆者の感想を紹介。視聴前の参考にどうぞ。
◉ネタバレありで深掘りしたい方へ
後半では全あらすじと見どころ・考察をたっぷり紹介。視聴済みの方もおさらいに◎※目次から各セクションにジャンプできます。
『フレンチ・ラヴァー』の概要
基本情報を押さえておきましょう♪
『フレンチ・ラヴァー』のあらすじ（ネタバレなし）
Netfllix映画『フレンチ・ラヴァー』は、パリを舞台にしたロマンティック・コメディ。物語は、人気俳優アベル・カマラと、パリ郊外でひっそりと暮らすウェイトレス、マリオンの出会いから始まる。
アベルは華やかな芸能界の生活に疲れ、マリオンは目立たない日常を送っている。二人の間には、スターと一般人という大きな隔たりがあるが、彼らは互いに惹かれ合い恋愛関係が始まる。
やがて、アベルの人気が二人の関係に影響を与え始め、注目とプレッシャーが二人を試すことに……。彼らはメディアの注目を避けながらも、真実の愛を見つけようと努力する。映画は、パリの美しい風景と共に、恋愛の喜びと困難を描く。
『フレンチ・ラヴァー』の予告編を紹介
予告編は、CMの仕事に不満を抱えるアベルと、離婚届にサインして夫に別れを告げるマリオン、それぞれの現在を映すシーンからスタートします。
やがてアベルがマリオンの働くレストランを訪れ、彼とのちょっとした口論をきっかけに、彼女は仕事をクビに……。申し訳なく思ったアベルが家まで送ったことから、二人の恋が始まります。
アベルのエージェントから「彼女は女優？ 歌手？ モデル？」と聞かれたアベルが、「いいや、彼女は最高だよ」と答えるシーンが印象的。二人は交際をオープンにしたものの、一般人のマリオンには周囲の冷たい視線が降りかかります。
華やかな業界に生きる彼と、等身大の彼女。二人が難局や嫉妬心をどう乗り越えていくのかが、ハートウォーミングかつユーモラスに描かれているようです。ロマコメ好きなら、パリ発の“格差ラブ”は要チェックですね♪
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『フレンチ・ラヴァー』海外での評価＆筆者の感想（ネタバレなし）
『フレンチ・ラヴァー』は、主演二人の掛け合いや距離感がとても自然で、視聴者としてどちらにも感情移入したくなる絶妙なバランス感が魅力です。
『ノッティングヒルの恋人』や『アイデア・オブ・ユー ～大人の愛が叶うまで～』など、セレブと一般人の恋愛を描いた作品と同様に、まったく違う世界に住む男女の恋愛物語は、キャラクターが直面する障害など予想しやすい部分もあります。
ですが本作はロマンスに加え、それぞれが抱える葛藤や自己再生のプロセス、そしてキャラクターがどう成長し、互いに影響を与え合うかが丁寧に描かれていて、大人の愛のあり方をしっかり見せてくれる点が好印象でした。
その一方で、ロマンチック・コメディに欠かせない軽快さとクスっと笑えるユーモアが随所に散りばめられていて、セレブと一般人の見応えある恋物語を軽いタッチで楽しめるのポイント。また、美しいパリの街並や華やかなセレブの世界も魅力的に描かれていて、ロマコメ好きにイチオシしたい1本です♪
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『フレンチ・ラヴァー』の登場人物＆キャスト
◉アベル・カマラ（オマール・シー）
人気俳優で、女優の元恋人レナとの破局を引きずっている。
◉マリオン（サラ・ジロドー）
パリで働く控えめなウェイトレス。元夫と離婚したばかり。
◉カミーユ（パスカル・アルビロ）
アベルのマネージャーで良き理解者。
◉アントワーヌ（アモリ・ドゥ・クレヤンクール）
マリオンの元夫。共同経営のレストランから彼女を締め出す。
◉サミ（アルバン・イヴァノフ）
アベルの幼なじみで、彼の世話役として働いている。
『フレンチ・ラヴァー』の全あらすじ（ネタバレあり）
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◉アベルとマリオンの出会い
◉恋の始まり
◉二人の関係に訪れる危機
◉マリオンとアベルの再会
◉ アベルのせいでマリオンは仕事をクビになってしまう
◉ アベルは偽りの恋愛計画を捨て、マリオンへの本気の想いを募らせる
◉ 再会した二人はお互いに惹かれ合っていく
アベルとマリオンの出会い
アベル・カマラは、依存症や乱れた恋愛をめぐるゴシップを報じられながらも、高く評価されている俳優だ。ある日、パリのバーで彼は従業員のマリオンが自分を盗撮していると誤解して非難。マリオンは毅然と反論するが、その一件で職を失ってしまう。
彼女の恐れを知らぬ態度に驚いたアベルは謝罪しようとし、車で送ろうと申し出て最初は拒まれるも、二人は彼女のアパートで思いがけず会話を楽しむ。
マリオン自身の人生も順調とは言えない。親友と不倫していた夫アントワーヌと離婚協議中で、共同経営していたレストランからも締め出されていた。そんな彼女のことを、なぜかアベルは忘れられないでいた。
アベルはトーク番組で、元恋人が新しい恋人を見せびらかす場面にさらされ、屈辱をを味わう。マネージャーのカミーユは、見せかけの新しい恋を演じて世間にアピールするよう促す。アベルは一度は考えるが、再びマリオンと出会ったことでその計画は消える。
彼女の飾らない性格に惹かれたアベルは偽の恋愛を依頼はせず、最初から本気モードに。マリオンは彼の誘いを断るが、ズッキーニに自分の番号を彫り込んで差し出すという、彼のユニークなアプローチに少し心を揺さぶられる。
恋の始まり
◉ 初デートをきっかけにマリオンは少しずつアベルに心を開く
◉ マリオンは免許取得やフードトラックで自立を模索
◉ マリオンは住まいと愛犬を失うが、アベルの支えで友情が恋へ発展
初デートでアベルと楽しく過ごしたマリオンは、妹に背中を押されて少しずつアベルに心を開くように。やがてパパラッチが彼をマリオンのアパート前で撮影し、元妻とセレブの恋を知ったアントワーヌは動揺する。
一方のマリオンは、車の免許取得やフードトラック事業の計画を進め、自立を取り戻そうとする。
アベルは業界の圧力を跳ねのけ、女優アドリーヌとの偽装交際を拒み、ますますマリオンに惹かれていく。マリオンは大家と元夫にアパートを追い出され、愛犬も奪われてしまう。アベルはマリオンに自宅の空き部屋を提供し、二人の友情は恋愛へと発展していく。マリオンの地に足の着いた存在はアベルを安定させ、二人は幸せな日々を重ねていく。
二人の関係に訪れる危機
◉ アベルはマリオンの友情が真剣交際へ発展
◉ プレミアで偽装交際の疑惑が浮上し、マリオンが動揺する
◉ 主演降格で落ち込むアベルとマリオンが衝突、和解するも溝が残る
◉ すれ違いが重なり、二人は破局してしまう
アベルはマリオンの両親に会いたいと願い、少しずつ彼女の家族に溶け込んでいく。アベルは、カミーユにも彼女に真剣に愛していると告げるが、セレブの世界が侵入してくる。
最新作のプレミアで、マリオンはアベルの恋人候補だった女優から、自分も偽恋愛の候補で利用されていた可能性を知り、傷ついて早く帰ってしまう。
外で彼女を見つけたカミーユは、偽恋愛計画については自分に責任があると認める。業界の常識に従ってアベルに偽装交際を仕向けたが、二人の関係は本物で、スポットライトに負けてはいけないと諭されてマリオンは納得する。
その後、アベルは待ち望んでいた主演映画で、元恋人レナが主役で自分は脇役だと知り、怒りを露わにする。そんな彼を見たマリオンは、それは自己憐憫だと批判して喧嘩に。最終的に二人は仲直りするが、わだかまりが残る。さらに、アベルとレナが恋愛映画で共演する中で「復縁か」とのゴシップが広がり、マリオンは不安を募らせていく。
運転免許の試験の日、アベルが預かっていたマリオンの愛犬が逃げ出したことがきっかけとなり、マリオンはアベルが仕事やイベントを優先し、計画していた旅行も彼が打ち上げパーティーを理由に中止したことで、ついに爆発してしまう。
マリオンは「彼の名声とエゴに合わせて生きるのはもう疲れた」と告げ、二人は破局。アベルはレナの元に戻り、堕落した生活へと沈む。
マリオンとアベルの再会
◉ 破局から6ヶ月後、マリオンは免許取得＆フードトラック開業で再出発
◉ アベルはセザール賞にノミネートされるも心は虚しい
◉ アベルは授賞式を抜け出し、マリオンに愛を告白
◉ アベルは最優秀男優賞を受賞し、壇上でマリオンに感謝を伝えハッピーエンドへ
その6ヶ月後、マリオンは免許を取得してフードトラックを開業する。アベルはセザール賞にノミネートされながらも心は晴れず、マリオンに連絡するが彼女は応じず、前に進もうとする。
セザール賞当日、アベルはマリオン抜きの成功が虚しいと悟り、生放送中に式を抜け出して彼女のフードトラックを訪れる。彼は自分の復活は彼女のおかげだと感謝し、愛を告げる。マリオンはまだ完全には立ち直れていないと正直に答えるが、彼を会場に送り届ける。
アベルは最優秀男優賞を受賞し、壇上でマリオンに感謝を伝え、「愛と誠実さの方が、トロフィーより大切だと教えてくれたのは彼女だ」とスピーチ。授賞式後、会場の外で二人は熱いキスを交わし、ハッピーエンドで幕を閉じる。
・フランスを舞台にシャンパンをテーマに描くロマコメ映画♪
『フレンチ・ラヴァー』の見どころ・考察（ネタバレあり）
出展元：https://deadline.com/
◉華やかさと素朴さが生む説得力あるロマンス
◉セレブと一般人の恋を自然に描く巧みな展開
◉リアルな恋愛と華やかな舞台裏の二重の魅力
華やかさと素朴さが生む説得力あるロマンス
本作の大きな魅力は、Netflixドラマ『Lupin/ルパン』で一躍大スターとなったアベル役のオマール・シーと、マリオン役を演じるサラ・ジロドーが見せる抜群のケミストリーです。
オマールの“百万ドルの笑顔”と、サラの可愛らしく自然体な魅力が相性抜群で、セクシーな大スターと一般人女性という設定にしっかり説得力を与えています。特に、セレブを前にしても全く媚びず、毅然とした態度を取るマリオンの姿に、多くの女性が好感を抱くのではないでしょうか。
一方のアベルは、華やかなイメージの裏で“表面的にしか見てもらえない”ことへの葛藤を抱えていて、そんな彼がセレブの世界とは無縁なマリオンの素朴さに惹かれていく過程がとても自然に描かれています。
全く異なる世界に生きる二人が少しずつ心を通わせていく姿にはリアリティがあり、自然と感情移入してしまうのではないでしょうか。
セレブと一般人の恋を自然に描く巧みな展開
本作の見どころのひとつは、“セレブと一般人の恋”という単純な障害にとどまらず、アベルがマリオンに偽恋愛の相手を頼むはずが、思わず本気で恋に落ちてしまう展開です。
既視感のある設定ながらも、普通なら、「偽恋愛の候補だった」と知ったマリオンが別れを突きつける流れになりがちですが、本作ではそこを巧みに回避しています。アベルのマネージャー、カミーユが自身の経験を交えてマリオンを諭し、「アベルは本気で愛している」と真実を伝えることで、二人は破局を免れます。
この描写がすごく現実的で、セレブの恋愛ものによくあるドラマチックな大喧嘩や劇的な破局には発展しません。しかも、二人の別れの原因が元カノとの共演などでもなく、アベルの作品への取り組み方をマリオンが批判したという点も印象的です。
ここでは、二人の物事に向き合う姿勢や価値観の違いが原因で別れるという、人間関係の機微を丁寧に描いていて、すごくリアルに感じました。
リアルな恋愛と華やかな舞台裏の二重の魅力
本作は、セレブと一般人の“地に足の着いた”恋をリアルに描きつつも、華やかさも楽しめる作品です。
映画のプレミアイベントやレッドカーペット、撮影の舞台裏など華やかな世界も描かれ、クライマックスではセザール賞の壇上でアベルがマリオンに愛を告げるというドラマチックな演出も。リアルな恋愛の葛藤と、映画ならではのおとぎ話的な演出のバランスが絶妙で、一度で二度美味しい作品となっています。
また、マリオンは人気スターの恋人としてのプレッシャーに立ち向かい、離婚後に車の免許を取ったりフードトラックを開業したりして自立し、傲慢だったアベルはマリオンとの出会いで変わり、少しずつ誠実さを学んで成長していきます。そういった”ロマンス＋葛藤＋自己再生”のプロセスがきちんと描かれて、単なる“セレブと一般人の恋愛もの”の枠組みに安易にはまっていないところも好印象でした。
・恋がしたくなるような恋愛ドラマを見つけよう♪
『フレンチ・ラヴァー』のまとめ
『フレンチ・ラヴァー』は、セレブと一般人の恋という設定ながら、地に足の着いた日常描写と華やかな映画業界の舞台裏が絶妙に融合しているところが魅力。
恋愛の葛藤と成長、ドラマチックなラストまで楽しめる温かい作品に仕上がっているので、ぜひNetflixでチェックしてみてください♪
『フレンチ・ラヴァー』の視聴方法
『フレンチ・ラヴァー』を視聴できるのはNetflixだけ! VODの中でもダントツにコンテンツ量が多いNetflix。使ったことがない方も、この機会にぜひ♪
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