Apple『プライム・ターゲット 狙われた数列』あらすじをネタバレあり・なしで考察 天才数学者が挑む闇の陰謀!

『プライム・ターゲット』の主人公エドモンドのアップ写真
出展元:https://www.tvinsider.com

Apple TV+dドラマ『プライム・ターゲット 狙われた数列』は、数学の天才エドワード・ブルックスが没頭していた研究により、巨大な陰謀に巻き込まれていく様がサスペンスフルに描かれるシリーズ。本作で何が起こるのか、ネタバレあり・なしでダイブイン(考察)していきます!



『プライム・ターゲット』の概要

製作:Apple TV+
ジャンル:サスペンス、スリラー
配信日:2025年1月22日
製作国:イギリス
話数:全8話
クリエイター:スティーヴ・トンプソン

『プライム・ターゲット』のあらすじ(ネタバレなし)

主人公は、素数を見つける定理を発見しようとしている名門ケンブリッジ大学の学生エドワード・ブルックス。彼の恩師である教授が殺害され、次々にエドの周りで不可解なことが起こり始める。

自分が取り組んでいる研究を謎の敵に阻止されそうになったエドは、教授の動向を監視していたNSAの諜報員テイラ・サンダースの協力を得て、迫りつつある巨大な陰謀に立ち向かっていくというストーリー。

『プライム・ターゲット』の海外の評価&筆者の感想(ネタバレなし)

 

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【Rotten Tomates】
批評家スコア:46%
視聴者スコア:61%
【筆者の評価】
総合評価:★★★☆☆
ストーリー:★★★☆☆
エンタメ性:★★★☆☆
感動:★☆☆☆☆

『プライム・ターゲット』は、スパイ物や政治スリラー物が好きな人には、必ず刺さる要素があると思います。実際、筆者も2話までは、「これって見応えありそう!」と期待の高まりを感じつつ視聴していたのですが、3話以降に勢いが失速し、最初に感じていた魅力が薄れていってしまいました……。

駄作という訳ではないのですが、3話以降のストーリー展開が読めてしまったことが、一番大きな原因ではないかと思います。あと、エド役を演じるレオ・ウッドールが、対人関係が苦手な数学の天才にして、かなり変わり者のキャラクターを演じるには容姿がアイドルっぽすぎて、共感できなかったのも理由の一つだと言えるかもしれません。

もう少し、エキセントリックな雰囲気をたたえた俳優をキャスティングしたほうが良かったのでは……!?との感想を抱きました。



『プライム・ターゲット』のキャスト

エドワード・ブルックス(レオ・ウッドール)
素数を見つける定理を作ろうとしている名門ケンブリッジ大学の学生。
テイラ・サンダース(クインテッサ・スウィンデル)
NSAの諜報員で、研究者の活動や研究をスパイしている。
ロバート・マリンダー(デヴィッド・モリッシー)
ケンブリッジ大学の教授。エドワードの恩師。
アンドレア・ラヴィン(シセ・バベット・クヌッセン)
ロバート・マリンダー教授の妻。ケンブリッジ大学の教授で考古学者。
ジェーン・トレス(マーサ・プリンプトン)
テイラの名付け親でNSAの上司。育ての母親のような存在。
アンドリュー・カーター(ハリー・ロイド)

NSAのエージェントでジェーンの同僚。

ジェームズ・アルダーマン(スティーヴン・レイ)
ケンブリッジ大学の教授でアンドレアの旧友。
レイモンド・オズボーン(ジョセフ・マイデル)
ケンブリッジ大学の元教授。エドワードが慕っている。
https://drama-dive.com/netflix-zeroday/

『プライム・ターゲット』の全あらすじ(ネタバレあり)

 

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バグダッドの爆発

第1話は、バグダッドで起きたテロの爆発でスタート。その爆発により、建物の地下で古代の遺跡バイト・アル=ヒクマが発見され、イギリスの博物館に勤務するアンドレア・ラヴィンが、その遺跡について連絡を受ける。

主人公エドワード(以下エド)・ブルックスは、素数を見つける定理「プライム・ファインダー」を生み出そうとしている名門ケンブリッジ大学の学生。彼を教える教授ロバート・マリンダーの妻は、遺跡のことで連絡を受けたアンドレアだった。夫婦からディナーに招待されたエドは、アンドレから遺跡の壁に記されたパターンの写真を見せられ、もの凄い勢いで計算を始める。その数式を見た教授は大きく動揺し、エドの帰宅後にその数式を確認する。

その一部始終は、NSA(米国家安全保障局)の諜報員にカメラで監視されていた。彼らは、新しい化学兵器などが大学の研究者に開発されたり、ラボで誕生するケースが多いため、研究者たちをスパイしていたのだ。

エドは、さらに素数の研究を進めようとしていたが、なぜかエドの大学の研究データが全て削除されていた。エドが教授になぜ研究を破棄したのか訊くと、「もう忘れるんだ」とたしなめられてしまう。その夜、エドは教授のオフィスに忍び込んで自分の研究論文を探すが、論文はごみ箱の中で燃やされていた。時を同じくして教授の遺体が車の中で発見され、自殺と断定される。

エドの研究に目を付けたNSA

教授を監視カメラでスパイしていたのは、フランスに駐屯しているNSAの諜報員テイラ・サンダースだった。彼女は教授とエドが取り組んでいた数式に注目し、上官に報告する。

エドは、教授のオフィスに忍び込んで部屋を荒らしたことを理由に、大学を退学になってしまう。エドは教授の研究について捜査をし始め、30年前にケンブリッジ大学の学生だったサフィアという女性の存在を知り、彼女の論文を手に入れる。

その頃、独自にマランダー教授の死について調べていたテイラは、教授の死は自殺でなく殺害されたと確信。その疑念を上司に伝えた瞬間、テイラは何者かに狙撃され、命からがら何とか逃げおおせる。

カプラー研究所

なおも、サフィアの研究について調べ続けていたエドは、彼女がマリンダー教授の元恋人で命の危険を感じていたことを知る。エドは、サフィアがカプラー研究所という組織に関わっていたことを突き止め、研究所に潜り込んで手掛かり追う。

そんななか、フランスから逃げて渡英していたテイラが現れ、エドにマリンダー教授は自殺ではなく殺されたと告げ、NSAがエドの研究を狙っていると警告する。

エドはカプラー研究所のデータベースで、サフィアの死に、テイラが関わっていたNSAのプログラム「シラキュース」が関与していたことを知る。

バグダッドへ飛ぶエド&テイラ

アンドレアは、爆発の跡地で発見されたバイト・アル=ヒクマ遺跡のリサーチで、先にバグダッドへ飛んでいた同僚と連絡がつかなくなったため、自分も現地へ向かう。

エドとテイラは、サフィアの研究が遺跡と関係があることを突き止め、彼らもバグダッドへ飛ぶ。現地に到着した二人はアンドレアと合流し、教授が殺害されたこと、そして、NSAのシラキュースというプログラムが何年も教授をスパイしていたことも伝える。



事件の背後にいたのは……

 

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バグダッドで、エドとテイラは何者かに付けられていた。エドを殺すためにその男を派遣したのは、テイラのNSAの上司で、育ての母親のような存在ジェーン・トレスだった。そのことを知ったテイラは、ジェーンに嘘をつかれていたことに大きく動揺する。

ジェーンと彼の同僚アンドリュー・カーターの狙いは、エドが取り組んでいる素数の数式だった。その数式を完成させれば、銀行口座から国家防衛システムまであらゆる物のロックを解除でき、それは世界を破壊する可能性を秘めた武器になり得る。NSAとシラキュースは、その数式を悪行に利用しようと企む国が手にする前に、自分たちが確保して管理することを目的としていた。

その後、米国に帰国するようジェーンに説得されたテイラは、ジェーンが全ての背後にいることを知っていると伝える。

エドとアンドレアは遺跡を調査して、サフィアの研究の鍵を握る、碑文の肝心な箇所が欠落していることにショックを受ける。しかし、17世紀にフランスの調査隊が遺跡を調査した痕跡を見つけたアンドレアは、フランスのオルレアンにある博物館で、欠けた碑文を見つけられるかもしれないと提案し、エドとテイラはフランスへ飛ぶ。

エドとテイラはフランスへ

エドとテイラは、フランスの博物館で碑文の欠けた箇所を探そうとするが、何者かにリースされてしまい、閲覧できないと断られてしまう。碑文をリースした人物はバイト・アル=ヒクマ遺跡のセキュリティで、テイラとエドを嗅ぎまわっていた男の仲間だった。

テイラは、彼らが乗ったトラックのナンバープレートをNSAのデータベースで照会し、一味の目的地がイギリスだと知り後を追う。なんとかエドはトラックから碑文を盗み出すが、ジューンが事件の背後にいると知っていながら、テイラが自分にその事実を隠していたことを知って口論に。怒ったエドはテイラと別行動を取ることになる。

素数の数式を完成させたエド

イギリスへ戻ったエドは、何度か関係を持ったバーテンダーのアダムを頼り、彼の叔母さんのアパートに泊まらせてもらうことになる。しかし、彼はNSAに雇われた“犬”で、エドはNSAに捕えられてしまう。施設に閉じ込められたエドは素数の数式完成を強要され、遺跡の碑文を参考にしながら、エドが信頼を寄せるケンブリッジ大学のオズボーン教授の助けを借りて、ついに完成させる。

NSAに軟禁されていたテイラはジェーンから、彼女が仕えるアクシオンは非合法組織で、制限なしに好きなことが出来ると説明される。アクシオンはカプラー研究所にも資金を提供していて、 サフィアとマリンダー教授にも資金を提供したが、2人がプライム・ファインダーの完成を拒むようになったため、殺したことも明らかになる。

テイラは数式を完成させたエドと再会するが、今も仲たがいしている振りをして密かに合図を送り、隙を見てアクシオンが開発中のプライム・ファインダー装置が入ったスマホを奪い、施設から脱走。しかし、その途中でオズボーン教授が犠牲になってしまう。

アンドレアは、バグダッドの爆破事件の背後に、遺跡の発掘を手伝っているアクラムがいることを知り、旧友でケンブリッジ大学の教授ジェームズ・アルダーマンに相談するが、なんと彼とアクラムは通じ合っていた。しかし、そのことをアンドレアは知らない。

バグダッドの爆破の黒幕

時は197年。ジェームズ・アルダーマンは、パブリック・キー・システムを実現したが、科学者としての彼の影響力のなさからシステムは彼の手から奪われ、政治家によって自分たちの目的のために利用されてしまう。その結果に失望した彼は素数発見者を使い、世界中の全セキュリティを破壊する方法を探し始めた。

彼はグダッドで路上爆発を画策し、バイト・アル=ヒクマ遺跡をアンドレアのような他の学者にさらした。彼は、エドワードのような人物が素数発見の定理を解き、デジタルインフラを破壊して世界革命を起こすという、彼の計画を実現できるよう舞台裏で糸を引いていたのだ。

テイラは、他からアクセスできるプライムファインダー装置の情報を全て削除し、自分のスマホにだけ残す。その頃、エドがケンブリッジ大学に戻って来ると踏んだカプラー研究所は、監視カメラで彼を探していた。テイラは、ケンブリッジの図書館にログインしてカプラーのシステムを乗っ取り、ジェーンはテイラを追う。ジェーンをおびき寄せたテイラは、米サイバー軍にアクシオンのファイルを全て渡し、非合法組織の悪行を暴露したと伝える。

エドと再会したアンドレはジェームズ・アルダーマンから連絡を受け、エドをケンブリッジ大学に連れてくるよう言われる。エドはジェームズの話で、彼がバグダッドの爆破の黒幕だと知り驚愕する。エドはジェームズに協力することを拒んだが、彼が新しい研究員を探して同じすることをするだろうと察し、彼を銃で殺す。

銃声を聞きつけてテイラとアンドレアが駆け付け、テイラとエドは車で逃走。テイラはエドにプライムファインダー装置が入ったスマホを渡し、パトカーのサイレンの音が近づく中、逃げるよう促す。エドは逮捕を免れたが、テイラは捕まってしまう。

しばらく時が経ち、NSAは会見で、当局のプログラムが閉鎖されて上官数名が責任を問われ、監視活動の最高責任者にアンドリュー・カーターが昇進したことを発表。そのニュース映像が映し出された街の巨大スクリーンを見ていたエドは、テイラから渡されたスマホを手にし、プライムファインダー装置を開いたところで物語が終了する。



プライム・ターゲット』の見どころ・考察(ネタバレあり)

ラストシーンの意味は!?

エドがテイラから渡されたスマホを手にし、プライムファインダー装置を開いたところで終了したラストシーンが、何を意味するのかは明確にされていません。

その解釈は視聴者に委ねられた訳ですが、おそらくエドは、監視活動の最高責任者に就任したアンドリュー・カーターが、さらに被害をもたらす前に彼の秘密を暴露して、プライムファインダーをもっと平和に役立つような使い方をしようとしたのではないかと思います。

悪人がバレバレ!

『プライム・ターゲット』に夢中になれなかった他の理由は、悪人がバレバレだったことです。まず、エドが知り合ったバーテンダーのアダムはカジュアルな関係を持っただけなのに、エドに執着してテキスト攻撃を仕掛けたりして、カプラー研究所かNSAの指示で動いてることは明らかでした。

また、テイラにとって育ての母親のようなジェーンも一枚噛んでいることは容易に予想できたし、ジェームズ・アルダーマンについても同じです。ジェームズ役を演じたスティーヴン・レイは、一癖ある役や悪役を演じることが多い俳優なので、「彼が知的で温厚なだけの教授役を演じる訳ないじゃん」と思っていたら、その通りの展開に(笑)。

キャラクターアークやストーリー展開に、サプライズやドンデン返しがなかったことが残念でした。

エドとテイラのケミストリーがゼロ……

第2話まで期待しながら視聴できたのは、エドとテイラが別々に登場していたからかもしれません。第3話以降は二人がタッグを組んで行動を共にすることになりますが、二人のケミストリーが噛み合っていないくて、“バディ物”としても上手く機能していなかったと思いました。

『プライム・ターゲット』のまとめ

筆者的には残念な点がいくつかありましたが、あくまで個人的な意見です。スパイ物や政治スリラー物が好きな人は刺さる要素があると思うので、『プライム・ターゲット 狙われた数列』をApple TV+でチェックしてみてください!

 

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