Netflixドラマ『YOU ―君がすべて―』は、主人公ジョーが狙いを定めた女性をストーキングして近づき、相手の生活にジリジリと入り込んでいく……という戦慄のストーリー。シーズン5の配信が始まったことを機に、本シリーズの「今こそ知りたい6つの秘密」を紹介したいと思います♪
『YOU ―君がすべて―』ってどんなドラマシリーズ?
キャロライン・ケプネスの小説を原作にしたドラマシリーズの主人公は、ニューヨークの書店で働く読書家のジョー・ゴールドバーグ。ある日、彼は店を訪れた女性ベックに一目惚れし、彼女のことを知りたいという欲求が次第にエスカレートしていきます。最初は彼女のSNSをチェックする程度だしたが、次第に行動がエスカレートし、彼女の生活にジリジリと入り込んでいくように。やがて、その執着はストーキングという危険な領域へと足を踏み入れ、彼の異常な愛情が次々と予想外の事件を引き起こしていく……。
本シリーズは毎シーズンごとに、場所やストーキングのターゲットが変わるところがポイント。シーズン1はニューヨーク、シーズン2はロサンゼルス、シーズン3はベルエア、シーズン4はロンドンを舞台に、ジョーが繰り広げる戦慄がブラックユーモアのタッチで描かれます。
『YOU ―君がすべて―』の「今こそ知りたい6つの秘密」
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もともとShowtimeの企画だった
『YOU ―君がすべて―』は、もともと2015年にShowtimeが企画を進めていましたが、最終的に権利を手放し、Lifetimeでシーズン1が製作・放送されました。同局はシーズン2へ更新を決めていましたが、シーズン1各話の視聴数が61万強で思ったほど伸びなかったため、打ち切りを決定。
その後、Netflixが国際的な独占配信権を獲得し、シーズン1は4300万世帯が視聴する大大ヒットに! シーズン2以降はNetflixのオリジナルとして製作され、シーズン5が製作されるほど息の長い人気シリーズに成長しました。
Netflixが救済の手を差し伸べなかったら、ジョーの物語がシーズン1で終わっていたなんて信じられません。それにしても配給されるプラットフォームにより、ここまで視聴数に違いが出るとは、Netflixの影響力は驚異的です。
ゴシップガール』のダンがジョーに進化!?
ジョー役で主演するペン・バッジリーは、人気青春ドラマ『ゴシップガール』のダン・ハンフリー役でブレイクした俳優。ダンは、最終的に作家になるほどの読書家として描かれているため、『YOU』のジョーはファンの間で、ダンのその後を描いた隠れ後日譚ではないかと囁かれているというから面白いですよね。ブっ飛んだ説ですが、妙に説得力があります(笑)。
しかも、両キャラクターを演じているペン本人も、「最初はダン・ハンフリーとの比較に抵抗していたけど、それはもうなくなったよ。彼はダン・ハンフリーのシュールな進化形だと認めざるを得なくなったからね」とコメント。さらに、「ジョーはダンのレガシーに、かなり早い段階で挑戦していると言っておくよ」とも付け加え、冗談なのか本気なのかは不明ですが、「ダン=ジョー」説を認めています。
だからといって、ペンはジョーというキャラクターに共感できる訳ではないそう。「彼には好きになれないところがたくさんある。正直なところ、彼のほとんどすべてが好きじゃない」と吐露していたことも。確かにジョーは、ストーカーで連続殺人鬼ですからね……。
ムーニー書店は実在
シーズン1で舞台となった、古書を扱うムーニー書店は実在する場所で、ニューヨークのアッパー・イースト・サイドにあるロゴス書店の外観と内観が番組の撮影に使用されました。
アッパー・イースト・サイドといえば、『ゴシップガール』の舞台。ここでも、妙にダンとジョーが繋がりますね(笑)。ロゴス書店には、“あらゆるものが保管されている”地下室はありますが、人間を捕らえておく檻はないのでご心配なく。あったらビックリです(笑)。
ジョーを理想化するファンが続出
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演じるペンは、ジョーのことが好きではないようですが、番組の女性ファンの中には、「ストーキングされるほど愛されたい!」と、ジョーの行動を擁護するようなコメントをSNSに投稿する人が少なくないのだとか。
それは、Netflixの人気ドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』で、エル役を演じるミリー・ボビー・ブラウンも例外ではない模様。シーズン1第2話を視聴後にミリーは、「『YOU』を観始めたところで、彼は気味悪くない。彼女に恋してるから、それでいいの」と、一度はジョーを擁護。
ところが、シーズン1第10話まで視聴して感想が変わったようで、「分析を急ぎすぎたみたい。エピソード10を観たんだけど、間違いなくストーカー」とSNSに投稿していました(笑)。
一方、「ホラーの帝王」の異名を誇るスティーヴン・キングは、原作となったキャロライン・ケプネスによる小説シリーズの大ファンだとツイート。御大からの推しは、作家として大きな励みになったのではないでしょうか。
原作者に連続殺人鬼を主人公にしている自覚がなかった
原作者のキャロライン・ケプネスは、連続殺人鬼を主人公に小説を執筆した自覚がなかったのだとか。最初、誰かに「ジョーは殺人鬼」だと指摘された時は否定したものの、ある時点で事実に向き合わざるを得なかったとのこと。
ケプネスは、「自分がシリアルキラーを書いてしまったと気づくのは、とても奇妙な感じでした。誰かが、彼について酷く言うと過保護になってしまうけど、同時に彼を痛めつけたくもなるんです」と語っていました。作者に連続殺人鬼を主人公に執筆している自覚がなかったから、ジョーが捕まらないよう応援したくなるようなキャラクター像になったのかもしれませんね。
小説でラブは殺人鬼ではない
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シーズン2&3では、ラブという重要キャラクターが登場しました。ジョーと激しい恋に落ちた彼女も、実は殺人鬼だった……という変化球で物語を盛り上げましたが、小説でラブは誰も殺していません。
とはいえ小説でラブは、シーズン1でジョーがベックの親友ピーチ・サリンジャーの家に侵入した時、瓶に残した尿を回収しに行ったり、犯行の証拠隠滅に手を貸したので共犯者ではありますが……。
小説にはパコもエリーも登場しない

出展元:https://gamerant.com
シーズン1でジョーは、義理の父親に虐待されている近所の少年パコに小説を貸してあげたり、食べ物がをあげたりしていました。同じくシーズン2では、エリーという近所に暮らす少女の面倒を見ていたジョー。多くの視聴者がジョーを嫌いになれず、ついつい逃げ切れるように応援してしまうのは、そういった彼の優しさが理由ではないでしょうか。
ところが、小説ではパコもエリーも登場しません。特にパコについては、ジョーの思いやりがある面と、いかに彼が人の心を操作することに長けているかを強調するために付け加えられたキャラクターなのだそう。確かにパコは、ジョーの影響で信じられないようなことをしでかしてしまうため、彼の存在はジョーの二面性を際立たせる重要な役割を果たしました。
『YOU ―君がすべて―』は、シーズン5が最終章になります(涙)。まさに、ジョーが“本を閉じる”ことになるシーズン5で何が起こるのか、しっかりNetflixで見届けましょう!

