Netflix実在の殺人鬼を描く『モンスター』シーズン4が決定!父と継母を斧で殺した娘リジー・ボーデン事件がテーマに

リジー・ボーデンの写真とキャスト
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実在の連続殺人鬼を描くNetflixドラマ『モンスター』シーズン4で、シリーズ初となる女性の殺人犯リジー・ボーデンが描かれることが決定しました! キャストや、彼女がどんな人物で、どんな事件が起きたのかを紹介したいと思います。



Netflix『モンスター』シーズン4が決定

 

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Deadlineによると、Netflixがライアン・マーフィーとイアン・ブレナンが、アンソロジーシリーズ『モンスター』シーズン4に取り組んでいることを発表しました。シーズン4では、本シリーズで初となる“女性モンスター”としてリジー・ボーデンが主人公として描かれます。

リジー・ボーデン役を演じるのは、マーフィーがクリエイターを務めるアンソロジードラマ『フュード/確執 カポーティ vs スワンたち』などに出演しているエラ・ビーティ。ちなみに彼女は、俳優ウォーレン・ビーティーとアネット・ベニングの娘です。

加えて、シーズン3『モンスター:エド・ゲインの物語』に主演したチャーリー・ハナムが、リジーの父親アンドリュー・ボーデン役を演じます。

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シーズン4のキャスト

以下が、現時点で発表されているシーズン4の主なキャストとキャラクターです。

◉リジー・ボーデン役

『フュード/確執 カポーティ vs スワンたち』などに出演しているエラ・ビーティ。

◉アンドリュー・ボーデン役

『モンスター:エド・ゲインの物語』に主演したチャーリー・ハナム。

◉ブリジット・サリヴァン役

ボーデン家の使用にブリジット役を演じるのは、『モンスター:エド・ゲインの物語』でイルゼ・コッホ役を演じたヴィッキー・クリープス。

◉アビー・ボーデン役

エラの継母アビー役を演じるのは、映画『ゴジラvsコング』シリーズなどに出演しているレベッカ・ホール

◉エマ・ボーデン

リジーの姉妹エマ役を演じるのは、ライアン・マーフィーが手がける『アメリカン・ホラー・ストーリー』の常連キャストのビリー・ロード。

・『モンスター:エド・ゲインの物語』の考察記事をチェック!

リジー・ボーデン事件とは

リジー・ボーデンの写真

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Smithsonian magazineによると、19世紀末のアメリカで起きたリジー・ボーデン事件とは、今なお議論が絶えない“未解決の惨劇”として知られています。

舞台は1892年のマサチューセッツ州フォールリバー。裕福な銀行家アンドリュー・ボーデンとその妻アビーが、自宅で斧によって惨殺されるという凄惨な事件が発生しました。そして、この事件の容疑者として逮捕されたのが、夫妻の娘リジーでした。

事件の発覚と不可解な状況

同年8月4日午前、リジーが「父が殺されている!」と叫び、隣家に助けを求めたことから事件は発覚します。屋敷内を調べたところ、母親のアビーは2階の寝室で頭部を19回も斧で切りつけられて死亡しており、父アンドリューはリビングで同様に斧によって殺害されていました。

奇妙なのは、犯行が日中の自宅内で行われたにもかかわらず、外部から侵入した形跡がなかったことです。当時家にいたのは、リジーと使用人のブリジットだけでした。

疑惑の娘リジー

警察は、すぐにリジーに疑いの目を向けます。彼女は事件の直前に「白いドレスを燃やして」いるところを目撃されており、これが血痕を隠すためではないかと注目されました。さらに、父親との間には金銭や遺産をめぐる確執があり、事件の数日前に毒物を購入しようとしたとの証言も浮上します。

しかしリジーは、「屋根裏で布を探していた」「父が帰宅した後は何も聞こえなかった」と供述し、終始冷静な態度を崩しませんでした。この“冷静すぎる反応”も世間の関心をさらに煽りました。

メディアの過熱と女性像の衝突

当時のメディアは、リジーを「敬虔な中流女性」「教会の信徒」「慈善活動家」として取り上げ、残酷な殺人犯としてのイメージと結びつけることに躊躇しました。「良家の未婚女性が親を殺すなどありえない」という性別や階級への固定観念が、裁判にも大きく影響することになります。

世紀の裁判と無罪判決

1893年6月、マサチューセッツ州ニューベッドフォードで開かれた裁判は、全米が注目する一大ニュースとなりました。検察側は、リジーが財産目当てで両親を殺害したと主張しましたが、物的証拠はほとんどなし。凶器とされる斧からは血痕が見つからず、ドレスの焼却も“古くなった衣服を処分しただけ”と弁護側が反論します。

また、当時はDNA鑑定も科学捜査も未発達で、陪審員の多くが「上流の女性がそんな残虐なことをするはずがない」と考えていたことも有利に働きました。結果、リジー・ボーデンは無罪を勝ち取り、自由の身となります。

裁判後のリジー

無罪判決後、リジーは“殺人犯かもしれない女性”として地元で孤立します。彼女は家族の遺産で新しい屋敷を購入し、名前を「リズベス」と改めて暮らしましたが、世間の目は冷たく、晩年まで孤独に過ごしたと言われています。

現代に残る謎と伝説

この事件は、明確な証拠がないまま結論が出なかったため、「本当にリジーが犯人だったのか?」という疑問が今も語り継がれています。事件を題材にした詩や歌、映画、ドラマが数多く制作され、リジー・ボーデンは“アメリカの怪談的ヒロイン”として象徴的な存在になりました。

彼女の物語は、当時の社会における女性のイメージ・階級意識・報道の偏りを浮き彫りにし、130年以上経った今もなお議論の的であり続けています。

現時点で、『モンスター』シーズン4の配信時期は未定です。シリーズ初となる女性の殺人犯を描くシリーズが、どんな仕上がりになるのか楽しみですね♪

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