Netflix映画『ライフリスト』ネタバレあり・なし考察【人生をリセット】本当の自分を取り戻す挑戦!

『ライフリスト』の主人公が手にリスをを持っている
出展元:https://www.tvinsider.com

Netflix映画『ライフリスト』は、“人生のやりたいことリスト”をこなすよう、亡き母に遺言として託されたアレックスが、「真実の愛」を見つけることも含めて、人生をリセットして本当の自分を取り戻す挑戦を描いた感動作。本作で何が起こるのか、あらすじやキャストなどネタバレあり・なしでダイブイン(考察)していきます♪



【本記事の注目点】

・ネタバレを踏みたくない方へ
前半ではネタバレなしのあらすじ&海外評価・筆者の感想を紹介しますので、安心して作品を視聴すべきかどうか判断してみてください。

・ネタバレありで深掘りしたい方へ
後半ではネタバレありの全あらすじ&見どころ・考察で、作品の魅力を余すことなくお届け! すでに視聴済みの方も、おさらいとしてお楽しみください♪

『ライフリスト』の概要

製作:Netflix
ジャンル:恋愛、コメディ、ドラマ
配信日:2025年3月28日
製作国:アメリカ
上映時間:2時間3分
原作:ロリ・ネルソン・スピールマン
監督:アダム・ブルックス

『ライフリスト』のあらすじ(ネタバレなし)

ニューヨークに暮らすアレックスは、母親が経営する化粧品会社でマーケティングを担当していたが、夢を諦めて中途半端でぬるま湯に浸かったような毎日を送っていた。

そんななか、母親のエリザベスが癌が再発して亡くなってしまう。悲しみに暮れる家族の前で弁護士ブラッドが母の遺言を開示するが、アレックはマーケティング部長の仕事を失ったうえ何も相続できず、遺されたのは一通の封筒のみ……。

その中には、アレックスが13歳の時に作った人生でやりたい“ライフリスト”が入っていた。そのリストを一つこなすごとにブラッドがアレックスにDVDを渡し、そこに収録された母のメッセージを受け取るという仕組み。

ライフリストには、「真実の愛を発見する」という項目もあった。1月1日までに達成すれば、アレックスは母が遺した物を相続することになるが、果たしてアレックスは全てのリストをこなすことが出来るのか……!?



『ライフリスト』の海外での評価&筆者の感想(ネタバレなし)

【IMDb】
10点中7.1
【筆者の評価】
総合評価:★★★★★
ストーリー:★★★★★
エンタメ性:★★★★☆
感動:★★★★★

本作は、ロリ・ネルソン・スピールマンの小説『幸福を見つける20のレッスン 本当のわたしを取り戻す12ケ月』を映画化した作品で、久しぶりにラブコメ&ヒューマンドラマの秀作に出会いました!

主人公アレックスは若くて聡明、しかも超美人で、努力しなくても素晴らしい人生を歩める条件を兼ね備えているというのに、教師の仕事でつまずいて以来、人生は投げやり状態……。

心から好きだと思える仕事にも就いていないし、彼氏との関係も腐れ縁……。そんなアレックスが、母親の遺言で強制的に始めた“ライフリストをこなすタスク”で、人生がみるみる好転していく様子は本当にすがすがしくて、観ている筆者も気分が上がりました!

「真実の愛を見つける」という点は、これから起こる展開がすぐに読めてしまったものの、それが障害になることなく最高にストーリーを楽しめました。本作は恋愛だけに絞り込まず、「どう人生を生きるのか?」と問いかけ、しっかり答えを出していたところが良かったと思います。

「自分の人生、これでいいのかな……!?」と思うことがあったり、チャレンジしたいことがあるのに勇気が出ないという人は、本作を観ればきっと肩を押してもらえること間違いナシ!

どんな人にも視聴をおすすめしたい秀作です♪

・ネタバレを知りたい方は、全あらすじ(ネタバレあり)へ飛ぶ
・ネタバレありの深堀りを読みた方は見どころ・考察(ネタバレあり)へ飛ぶ

『ライフリスト』の登場人物&キャスト

アレックス(ソフィア・カーソン)
元教師で、母親の化粧品会社を手伝っている。人生の目的を失い、彼氏とも惰性で付き合っている。
エリザベス(コニー・ブリットン)
アレックスの母親。化粧品会社のオーナーで、成功したビジネスウーマン。癌が再発して亡くなる。
ブラッド(カイル・アレン)
エリザベスの依頼で、アレックスへのメッセンジャー的な役割を担う弁護士。
ギャレット(セバスチャン・デ・ソウザ)
アレックスが働くことになった学校の責任者。アレックスと交際を始める。
ルーカス(ダイオ・ラダニ・サンチェス)
アレックスの兄で次男。アレックスと仲がいい。
ジュリアン(フェデリコ・ロドリゲス)
アレックスの兄で長男。秀才でエリート。
ゾーイ(マリアンヌ・レンドン)
ルーカスの妻でアレックスの親友。
サミュエル(ホセ・ズニーガ)
アレックスの父親。エリザベスと離婚して以来、アレックスと疎遠になっている。



『ライフリスト』の全あらすじ(ネタバレあり)

 

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以下、物語の展開を時系列順にまとめました。

・母の遺言
・女性が自分に問うべき4つの質問
・教師として再スタート
・ギャレットとの交際
・父親との和解
・実の父親と初対面
・期限の1月1日
・真実の愛を見つけたアレックス

母の遺言

ニューヨークに暮らすアレックスは、母親が経営する化粧品会社でマーケティングを担当していたが、教師の仕事を辞めて以来、中途半端でぬるま湯に浸かったような毎日を送っていた。

そんななか、母親のエリザベスが癌を再発して亡くなってしまう。悲しみに暮れる家族の前で、弁護士ブラッドが母の遺言を開示するが、アレックスはマーケティング部長の仕事を失ったうえ何も相続できず、遺されたのは一通の封筒のみ……。

封筒の中には、アレックスが13歳の時に作った人生でやりたい“ライフリスト”が入っていた。そこには、「スタンダップコメディのステージに立つこと」、「良い先生になること」といったリストのほか、「真実の愛を見つける」という項目もあった。

アレックスは、そのリストを一つこなすごとにブラッドからDVDを渡され、そこに収録された母のメッセージを受け取るという仕組み。しかし、そのライフリストを1月1日までに全て達成しなければ、アレックスは母が遺した物を相続できないと説明され、アレックスは戸惑う。

女性が自分に問うべき4つの質問

アレックスは兄ルーカスの妻ゾーイに、ライフリストにある「真実の愛を見つける」という項目について相談した際、相手が自分に相応しいかどうかを確認するために投げかけるべき、「4つ質問」を教えられる。

・彼に本音を言えるか
・彼は優しいか
・彼は自分を最高のバージョンにしてくれるか
・彼を自分の子どもの父親にしたいか

その話をされた後にアレックスは、惰性で付き合っていた彼氏と別れて同棲していた家を出る(←偉い!)。

教師として再スタート

スタンダップコメディのステージに立ったり、「月光」を練習して発表会で演奏したり、次々にリストをこなしていくアレックス。その度にブラッドからDVDを渡されるため、会う機会が多くなった二人は仲良くなっていく。しかもブラッドの紹介で、女性センターの教室で教師として働くことになる。



ギャレットとの交際

アレックスが初出勤してオフィスへ挨拶に行くと、そこには少し前に地下鉄で出会っていた男性がいた。彼はセンターで責任者を務めるギャレットで、二人はすぐに意気投合して交際に発展する。

二人の関係は順調に見えたが、全て自分の思う通りにコントロールしたがるギャレットに、アレックスは不満を覚えるようになっていく。

父親との和解

アレックスのリストには、子ども時代から関係がギクシャクしていた「父親との和解」も入っていた。父サミュエルと母親が離婚して以来、アレックスは父親と滅多に会わなくなっていたため、会うのは久しぶりだ。

その再会でアレックスは、結婚前に母親が浮気をしたことを知り、しかもサミュエルは実の父親ではないことも伝えられて、大きなショックを受ける。

実の父親との初対面

実の父親が、バーモント州でミュージシャンとして活動していることを知ったアレックスは、ブラッドと彼の恋人ニーナと3人で現地へ向かう。ギャレットも同行するはずだったが、その前夜にアレックスは彼と大喧嘩をしたため、3人での出発となった。

実の父親とぎこちないながらも、会話を楽しんで絆を感じたアレックス。ニーナがニューヨークへ帰ったため、アレックスとブラッドは二人で飲み歩いて酔っ払い、一夜を共にしてしまう。

翌朝、アレックスは実の父親とブランチの約束をしていたが、彼は現れなかった。少しガッカリしながらも、そうなると予想していたというアレックスは、ブラッドとニューヨークへ戻る。

実の父親に会えて良い旅だったはずが、ブラッドがギャレットとアレックスの交際について失言し、アレックスが怒ってケンカ別れしてしまう。

期限の1月1日

アレックスは、「真実の愛を見つける」以外のリストは全てこなし、ついにライフリスト達成期限の1月1日を迎える。アレックスが弁護士事務所へ行くと、彼女を迎えたのはブラッドではなかった。

年配の弁護士から、ブラッドが事務所のパートナーに昇進したことを知らされる。その弁護士からアレックスは、母親は「真実の愛を見つけること」を短期間で達成することは困難だと分かっていたため、「妥協しなければいい」ということで免除となり、約束されていた赤い封筒を受け取る。そこには、アレックスが実家を相続できると記されていた。

真実の愛を見つけたアレックス

その後、アレックスはブラッドの家へ行き、「女性が自分に問うべき4つの質問」を自分に問いかけて、ブラッドが全て当てはまっていると伝え、自分の想いを打ち明ける。ブラッドも同じ気持ちで、二人はキスをしてハッピーエンド。

その1年後、アレックスの実家で年明けのカウントダウンパーティーが開かれ、ブラッドも一緒で二人の交際は順調の様子。アレックスは真実の愛を見つけ、家族や仲間とともに幸せ一杯の新年を迎える。



『ライフリスト』の見どころ・考察(ネタバレあり)

 

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以下のポイントに注目して考察を深掘りしていきます!

・ライフリスト達成を後押ししてくれる秀作
・ブラッドとアレックスの関係
・誰でも問いかけるべき4つの質問

ライフリスト達成を後押ししてくれる秀作

世の中に、自分が夢見た通り、自分が望んだ通りの人生を生きている人って、一体何人いるでしょうか? おそらく、その数字は多くないはず。同様に、チャレンジできるのに勇気を出せなかったり、夢を実現するための努力が出来ていない人の数も多いのではないでしょうか。

母親がアレックスに遺した1枚目のDVDで、「夢を諦めてしまったの? 安全で辛くない方に妥協するようになってしまったね。でも、妥協で恐怖や痛みをなくすことはできないよ」と娘に訴えかけるシーンがありましたが、心にズシンと響いた人は多いのでは!?

人生にはリスクを伴う挑戦がつきものですが、夢を諦めて現状に甘んじれば、失敗や傷つくことは避けられるかもしれません。ですが、その代わりに「あの時挑戦していれば……」という後悔が、ずっと心に残ってしまうでしょう。

アレックスも、自分の可能性にフタをしてしまった一人です。彼女は“母親の遺言”という形で、半ば強制的にライフリストを達成していくチャンスを与えられましたが、そんな状況に陥ることはまずないので、この映画がライフリスト達成を後押ししてくれる作品になるのではないかと思いました。

ブラッドとアレックスの関係

筆者は、「アレックスがライフリストをこなす度に、ブラッドから新しいDVDを渡される」との説明があった時点で、すぐに「ブラッドがアレックスの真実の愛でしょ」と展開が読めました(笑)。

劇中で、「母親がメッセンジャーとしてブラッドを直々に指名した」とありましたが、おそらく母親はブラッドとアレックスの相性がピッタリだと分かっていて、恋愛に発展する可能性があると予想したから、彼に任務を当てがったのではないかと思います。実際、二人は恋仲になる前に、すっかり仲良くなりましたからね。

また、DVDという時代遅れなメディアでエリザベスがメッセージを託したのは、DVDなら手元にフィジカルな形で残せるからだとブラッドは説明していましたが、エリザベスは二人が頻繁に会える方法として、DVDを選んだのではないかと筆者は睨んでいます(笑)。

ブラッドは、事務所のパートナーになることを夢見ながらも、怖くて上司に伝えられないと言っていましたが、最後にパートナーに昇進したことが明らかになりました。きっと、人生の目標と夢を叶えるために努力して、次々にリストをこなしていくアレックスを見て、ブラッドも感化されたのではないでしょうか。こうやって、お互いに刺激を与えられる関係って素敵ですよね💛

誰でも問いかけるべき4つの質問

本作では、「夢を叶えるためにチャレンジすることの大切さ」というメッセージのほか、恋愛についても重要な指南がありました。それは、相手が自分にとって相応しいかどうか見極めるために、「女性が問いかけるべき4つの質問」です。

・彼に本音を言えるか
・彼は優しいか
・彼は自分を最高のバージョンにしてくれるか
・彼を自分の子どもの父親にしたいか

映画では女性を対象にしていましたが、この条件はジェンダーに関係なく、自分に問いかけるべき質問ではないかと思いました。特に交際が長くなると、アレックスと元彼のように情が沸いたり、惰性でダラダラと無意味な関係を続けがちだからです。

見極めどころが分からない時は、この4つの質問を投げかけて、自分が出した答えと向き合うことが大切ではないでしょうか。

ちなみに、劇中でアレックスはブラッドに4つ目の質問は濁していましたが、それは賢明だったと思います。まだ付き合ってもない相手に、子どもだの父親などと切り出したら、怖がられて逃げ出してしまいかねないですからね(笑)。



『ライフリスト』で気になったキャスト

ブラッド役のカイル・アレン

 

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本作で、心優しくて信頼できるブラッド役を演じたのは、米国人俳優のカイル・アレン。「ヒース・レジャーにソックリ! この人誰!?」と思って調べたら、筆者が視聴済みの宗教をテーマにしたドラマ『THE PATH/ザ・パス』にレギュラー出演していました。全然気づかなかった(笑)。

IMDbによると、カイルは1994年10月10日生まれの30歳。過去には、ジュニア・オリンピックのナショナルチームのメンバーになったこともあり、バレエ・アカデミーに所属したことも。ブロードウェイミュージカル『ウェスト・サイド・ストーリー』とその映画版にも出演していて、歌って踊れる運動神経抜群の俳優です。

その他には、実話を基にしたコメディ映画『史上最高のカンパイ! ~戦地にビールを届けた男~』や『名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊』、恋愛ファンタジー映画『イン・ビトゥイーン』などにも出演しています。

『ライフリスト』のまとめ

『ライフリスト』は、自分の人生の方向性が分からなくなった人や、惰性で生きていることに疑問を感じている人に、ガツンと一撃を食らわしてくれる映画です。

すぐに「人生でやりたいことリスト」を書き出して、出来ることから取り組み始めてはどうでしょうか。間違いないく刺激を与えてくれる『ライフリスト』を、ぜひNetflixでチェックしてみてください♪