Netflix映画『マイ・オックスフォード・ダイアリー』ネタバレ考察 恋した彼の秘密とハッピーエンドの行方

『マイ・オックスフォード・ダイアリー』のポスター
出展元:https://www.netflix.com

Netflix映画『マイ・オックスフォード・ダイアリー』は、英オックスフォード大学に留学したアメリカ人のアナが経験する恋愛と人生計画を描く恋愛コメディ。この記事ではキャストやあらすじの紹介に加え、ネタバレなしの感想とネタバレありの考察でダイブインしていきます!



【本記事のポイント】

ネタバレなしで知りたい方へ
前半ではあらすじ・海外評価・筆者の感想を紹介。視聴前の参考にどうぞ。

ネタバレありで深掘りしたい方へ
後半では全あらすじと見どころ・考察をたっぷり紹介。視聴済みの方もおさらいに◎

※目次から各セクションにジャンプできます。

『マイ・オックスフォード・ダイアリー』の概要

基本情報を押さえておきましょう♪

製作:Netflix
ジャンル:恋愛、コメディ、ヒューマンドラマ
配信日:2025年8月1日
製作国:アメリカ
上映時間:1時間50分
原作:ジュリア・ウィーラン
クリエイター:イアン・モリス

『マイ・オックスフォード・ダイアリー』のあらすじ(ネタバレなし)

もともと、本作は2015年にアリソン・バーネットの脚本で映画化が進行した後に、この脚本をもとにジュリア・ウィーランがペンを執った小説が20184に出版され、Netflixにて映画化されたというユニークな過程を辿って実現しました。

野心を胸に抱いたアメリカ人の若い女性、アンナが幼い頃からの夢を叶えるためオックスフォード大学へ進学し、人生は順調に進んでいたが、魅力的で聡明な地元の男性ジェイミーと出会い、二人の人生を大きく変えてしまうというストーリー。

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『マイ・オックスフォード・ダイアリー』海外での評価&筆者の感想(ネタバレなし)

【IMDb】
10点中6点
【筆者の評価】
総合評価:★★★★☆
ストーリー:★★★☆☆
エンタメ性:★★★☆☆
感動:★★★★☆

視聴前に予告編を見た印象

オックスフォード大学の入学式を終えたアンナが出会ったのは、彼女が受講する詩のクラスの教師ジェイミー。

出会ってすぐに急接近する二人ですが、本気モードのアンナに対して、ジェイミーは「僕のために時間を無駄にするな」なんて冷たい一言……。でも彼のその態度には、どうやら“ある秘密”が隠されていて、そこが物語のカギになっているようです。

予告編を見るかぎり、まさに王道のロマコメ要素がギュっと詰まった恋愛映画♪ この手のラブストーリーが好きな人は、見逃し厳禁です!

ネタバレなしの感想

映画『マイ・オックスフォード・ダイアリー』は、一見するとコテコテの王道ラブロマンスです。予告編を観た段階で、
「きっとこうなるんだろうな」と思った展開がそのまま描かれ、ジェイミーの秘密やアナの決断も筆者の予想通りでした。

ですが、本作の魅力は単なるラブストーリーの枠にとどまらない点にあります。物語の随所でヘンリー・D・ソローなど有名詩人の言葉が引用され、恋愛に哲学的な奥行きが与えられているのがポイント。

特に、大学で英米文学を専攻した筆者は英米詩人の作品に夢中になった時期があったので、個人的にも刺さるポイントが多く、かつて詩に没頭していた自身の青春と重ね合わせてしまう瞬間が何度もありました。もちろん、ジェイミーみたいなイケメン講師との出会いはありませんでしたが(笑)。

そして、舞台となるオックスフォード大学の重厚な建築や街並みが、物語全体に格調高い雰囲気を添えていて、軽やかなハリウッド式ロマコメとは一線を画しているところも見どころのひとつ。詩の引用は、少し都合よい解釈や詰め込み過ぎな感じもしましたが、街の雰囲気と調和したアカデミックなトーンとして機能していたと思います。

また、アナ役のソフィア・カーソンとジェイミー役のコリー・ミルクリースの相性も抜群で、スクリーンを超えて本当にカップルになりそうなほど、自然なケミストリーを感じさせてくれたのも印象的でした。

本作は、とにかくラブストーリーや、ロマンスの世界に埋没したいという人におすすめの一本です♪

・ヨーロッパを舞台にした官能映画

スクロールに疲れた方へ
・ネタバレを知りたい方は、全あらすじ(ネタバレあり)へ飛ぶ
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『マイ・オックスフォード・ダイアリー』の登場人物&キャスト

アナ・デ・ラ・ヴェガ(ソフィア・カーソン)

ニューヨーク州クイーンズ育ち。オックスフォード大学で1年間の詩のプログラムに参加し、ジェイミーと激しい恋に落ちる。

ジェイミー・ダヴェンポート(コリー・ミルクリース)

大学の外でアナと出会うが、彼女の教師であることが明らか。どうやら彼には大きな秘密がある様子。

ウィリアム・ダヴェンポート(ダグレイ・スコット)

ジェイミーの父親。息子と人生に対する考え方が正反対で、時にぶつかることもあるが息子を深く愛している。

アントニア・ダヴェンポート(キャサリン・マコーマック)

ジェイミーの母親。息子に厳しいウィリアムに対して、息子には甘い。



『マイ・オックスフォード・ダイアリー』の全あらすじ(ネタバレあり)

 

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以下、物語の展開を時系列順にまとめました。
・最悪の出会いから始まる恋
・遊びだったはずの恋
・ジェイミーの秘密
・悲しい別れから始まる新しい人生

最悪の出会いから始まる恋

主人公アナはアメリカの大学を卒業後、すでに決まっていた就職を1年延期し、子どもの頃から夢だったイギリス・オックスフォード大学で1年間、詩を学ぶため渡英する。

新天地での生活に胸を膨らませるアナだったが、オックスフォードの街を歩いていた矢先、通りかかった高級車に水をはねかけられ、全身びしょ濡れになってしまう。怒り心頭のまま飛び込んだフィッシュ&チップスの店で、先ほどの車に乗っていた男性と鉢合わせる。彼は外にいた女性から身を隠していたが、アナは仕返しとして彼の居場所を女性に告げ、仕返しするのだった。

ついに授業が始まったが、アナは落胆する。目当ての教授が今期は不在で、その代わりに授業を担当するのは、なんと先日店で出会った男性だったからだ。彼の名はジェイミー。互いに顔を見て驚くが、授業後にジェイミーは、「あの時の自分は普段と違う」と弁解する。やがて課題の相談で彼のオフィスを訪れたアナは、彼との距離が縮まっていくのを感じる。

遊びだったはずの恋

ある晩、友人とパブを訪れたアナは、アメリカ人であることを揶揄されて怒り、その相手に水をブチ撒けて店を飛び出す。そこに居合わせたジェイミーが彼女を追いかけ、二人で次のパブへ。互いの夢や人生観を語り合い、真逆の価値観であることを知る。

計画を綿密に立てて一つずつ実行するアナに対し、ジェイミーは「人生は思い通りにいかない。ごちゃごちゃしたところにこそ魅力がある」と語る。楽しい時を過ごした後、勢いでキスをしたアナは彼を部屋に誘うが、ジェイミーはそっけなく断って去ってしまう。

その後、二人はハロウィンパーティーで再会。ジェイミーはセシリアという女性と一緒で、アナは悔しさから別の男と踊るが気が合わずに帰宅する。その後、図書館で二人きりになったアナとジェイミーは、言い合いを経て互いの想いを確かめ合い、雨の中で情熱的なキスを交わし、そのまま男女の関係になる。別れ際、ジェイミーは「これは遊びだよね」と確認し、アナも「そうよ」と答える。

ジェイミーの秘密

やがて二人が一緒に過ごす時間が増え、次第に真剣味を帯びていく。アナは彼の家に招かれ、兄エディが癌で亡くなって以来、父ウィリアムと会話がうまくできなくなった過去を打ち明けられる。だが週末、ジェイミーを誘っていたボートレースに行くと彼は姿を見せず、嘘をついていたことが判明。

セシリアと一緒にいるのではと疑ったアナが彼の家を訪ねると、そこにいたのはセシリアだった。そして、アナはベッドで化学療法を受けるジェイミーを目撃し、彼が病を隠していたことが明らかになる。

彼は、兄と同じ遺伝性の癌に侵されていたのだ。セシリアはエディの恋人であり、彼が亡くなって以来、同じ癌を発症したジェイミーを支えていたのだった。ジェイミーはアナに、「僕のために時間を無駄するな。君に同じ苦しみを味わってほしくない」と突き放すが、アナは出会った頃の彼の言葉「永遠なんてない、ゴチャゴチャしたものに意味がある」を引用し、共に過ごす覚悟を伝える。

ジェイミーはアナを喜ばせようと、オックスフォード750周年記念舞踏会のチケットを手に入れる。会場で両親に紹介されたアナは、彼の父から「治療を続けるよう説得してほしい」と頼まれるが、最終的にジェイミーは治療を拒否する。

誕生日を迎えたアナは、ジェイミーの実家で彼が用意したサプライズパーティーで、彼の深い想いを知る。だが、ジェイミーと父親は治療を巡って衝突しまう。

悲しい別れから始まる新しい人生

アナは彼の本音を聞き、帰国を控えながらも両親に電話をして、イギリスに残ることを決める。しかしジェイミーは、「話が違う、アメリカに帰れ」と告げ、二人は口論の末に距離を置いてしまう。

迷ったアナだったが、友人に背中を押されて再びジェイミーのもとへ。図書館で彼に、「ソローの言葉の真意は、計画ではなく瞬間を生きること。残りの時間が少なくても一緒に味わいたい」と告白する。

二人は抱き合い、病床のジェイミーに寄り添いながら、二人が共に旅するシーンが描かれる。映像は、二人がエーゲ海やアムステルダムを巡る姿に切り替わるが、それは幻のように描かれ、ジェイミーが亡くなったことが示唆される。

ラスト、アナはかつて自らが受講していた詩の教室に教員として登場する。受講生にケーキを振る舞いながら、ジェイミーがそうしたように、「詩から学べることもあるけれど、実際に生きて、試して、関わって、受け入れてこそ人生は変わる」と語り、彼が歩んだ軌跡を示して物語は幕を閉じる。

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『マイ・オックスフォード・ダイアリー』の見どころ・考察(ネタバレあり)

 

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以下のポイントに注目して考察を深掘りしていきます。
・努力と計画で築いてきたアナの生き方
・正反対の価値観が生む二人のケミストリー
・悲しい別れが教えてくれる、人生を味わうということ

努力と計画で築いてきたアナの生き方

『マイ・オックスフォード・ダイアリー』の魅力は何といっても、主人公アナとジェイミーという対照的な二人が織りなすケミストリーにあります。アナは綿密に計画を立て、その通りに物事を進めるタイプ。大学を卒業後の進路もきちんと決め、幼い頃からの夢を叶えるためにオックスフォードへ留学し、詩を学ぶという道を選びます。その姿勢には、自分の人生を少しでも安定させたい、後悔しないようにしたいという強い意思が感じられます。

なぜ、彼女がここまで“計画”を重視するのかといえば、その背景には家庭環境があるのではないでしょうか。アナは南米から移住した両親のもとで育ち、決して裕福とはいえない家庭で育ちました。だからこそ、人生でお金に苦労しないために、明確な目標を立てて着実に歩むことが必要だったのだと思います。



正反対の価値観が生む二人のケミストリー

一方で、ジェイミーはまったく逆の考えを持っています。名門オックスフォードの裕福な家庭に生まれ、地位や環境に恵まれて育った彼は、「人生は計画通りにいかない」、「むしろゴチャゴチャしたところにこそ意味がある」と語ります。この言葉は、アナの人生哲学をひっくり返すような影響力を持ち、同時に彼女を自由へと誘うものでもありました。

二人が織りなす恋愛模様は、王道のラブストーリーそのものです。しかし背景で鍵になるのは、異なる環境で育まれた価値観の衝突と、その相互作用ではないかと思います。アナはジェイミーを通じて、「計画の外にある人生の面白さ」を知り、ジェイミーはアナの真っ直ぐな生き方に触れることで、限られた時間の中で、何を大切にするのかを改めて考えるようになったのではないでしょうか。

オックスフォードの街並みや、劇中に引用される詩人の言葉は、この二人の価値観の対話に厚みと奥行きを与えていたと思います。

悲しい別れが教えてくれる、人生を味わうということ

また本作は、単なる恋愛映画の枠を超えて、「人生をどう生きるのか」という問いを投げかけていているのも見どころのひとつ。その核心にあるのが、ジェイミーの病と早すぎる死です。

彼は遺伝性の癌に侵され、残された時間が限られているからこそ、「僕のために時間を無駄にするな」とアナを突き放します。しかしその言葉は同時に、人生の限りある時間を突きつけるものでした。

人は誰もが限られた時間を生きていて、劇中でジェイミーも言っていましたが、永遠は存在しません。だからこそ、計画に縛られるよりも、今という瞬間を精いっぱい生きることが大切だと、映画は伝えていたのではないかと思います。

アナはジェイミーとの関係を通じて、そのことを深く理解したのではないでしょうか。幼少期から綿密に計画を立て、未来の安定を最優先にしてきた彼女が、「残りの時間が少なくても一緒に味わいたい」と伝えるシーンは、まさに彼女が新しい人生観を手に入れた瞬間でした。

ジェイミーの死は悲しい結末でしたが、アナは新しい人生観を胸に、計画外だった教職の道を歩み始めます。その姿は視聴者に「限られた時間をどう生きるのか?」という切実な問いを投げかけ、考えるきっかけとなったのではないでしょうか。

・ロンドンを舞台にした恋愛コメディドラマ



『マイ・オックスフォード・ダイアリー』のまとめ

『マイ・オックスフォード・ダイアリー』は、恋愛のときめきと哲学的な問いかけが、絶妙に織り交ぜられた“考えさせられるロマコメ”。

笑って胸が熱くなるだけでなく、自分の人生や時間の大切さにについても思いを巡らせるきっかけを与えてくれる映画なので、ぜひNetflixでチェックしてみてください♪

『マイ・オックスフォード・ダイアリー』視聴者のリアルな声は?

ソフィア・カーソン主演の恋愛映画『マイ・オックスフォード・ダイアリー』は、SNSでどんな反応を得ているのでしょうか? いくつかご紹介しますね♪

「ソフィア・カーソン目当てで観ましたが、画面に映し出されるオックスフォード大学での生活があまりにも素敵過ぎてこんな所で勉強して生活してみたい✨とテンションが上がる良作でした」@hihi_k0)→ やはり、オックス―フォードの美しい景観に目を奪われてしまったようです。

「ストーリーもThe Love Storyかと思いきや中盤から見方を変える展開に切なくも愛が深く、胸がギュっとなる映画だった」@YNa_Wanda) → 単なる恋愛映画以上に奥の深い作品で、切ない想いになったという声も。

「詩がひとつのモチーフとしてあったり朗読したりというシーンは嬉しい」@kizki_beppu)→ アナとジェイミーのロマンスに、詩の要素が盛り込まれた演出が光っていたと感じた視聴者は少なくなかったようですね♪

『マイ・オックスフォード・ダイアリー』の視聴方法

『マイ・オックスフォード・ダイアリー』を視聴できるのはNetflixだけ! VODの中でもダントツにコンテンツ量が多いNetflix。使ったことがない方も、この機会にぜひ♪

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