Disney+配信ドラマ『ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン』は、人気キャラクターのダリルがヨーロッパに漂着し、生存者たちと危険な旅を繰り広げるスピンオフ。シーズン3はどんな展開になるのか、キャストやあらすじの紹介に加え、ネタバレなしの感想とネタバレありの考察でダイブインしていきます!
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【本記事のポイント】
◉ネタバレなしで知りたい方へ
前半ではあらすじ・海外評価・筆者の感想を紹介。視聴前の参考にどうぞ。◉ネタバレありで深掘りしたい方へ
後半では全あらすじと見どころ・考察をたっぷり紹介。視聴済みの方もおさらいに◎※目次から各セクションにジャンプできます。
『ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン』シーズン2をおさらい
シーズン3のあらすじや考察に入る前に、軽くシーズン2をおさらいみたいと思います。
シーズン2のあらすじ
フランスに漂着したダリルは、「希望連合」に所属する修道女イザベルに助けられ、救世主とされる少年ローランを安全な場所へ届ける使命を負うことになる。その旅の途中、ダリルは故郷アメリカへの帰還か、ここフランスに留まるかの葛藤に直面する。
一方、キャロルは彼を探すためにアメリカを出発し、小型飛行機を操るアッシュとの出会いを経て、フランスへと向かう。両者はそれぞれの闘いと再会に向かいながら、越えがたい距離と新たな脅威に立ち向かうことに。シーズン2では、二人の再会と心の葛藤、越境するサバイバルが描かれた。
『ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン』シーズン3の概要
基本情報を押さえておきましょう♪
原題:The Walking Dead: Daryl Dixon
製作:アメリカ
ジャンル:サバイバルアクション、ホラー、ヒューマンドラマ
配信日:2025年9月8日
製作国:アメリカ
話数:全7話
クリエイター:デヴィッド・ザベル
『ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン』シーズン3のあらすじ(ネタバレなし)
シーズン3は、ダリルとキャロルがフランスからイギリスに到着した後、スペインを旅することになる。
二人は、帰国の方法を模索しながら海峡トンネルを越え、スペインの荒涼とした地に到着。太陽に焼かれた大地や歴史的な城塞の町や砂漠など、多彩なロケーションが舞台となる。
ウォーカーだけでなく、人間同士の争いや新たな脅威も次々と立ちはだかり、スペイン語圏の生存者コミュニティや敵対勢力、そして西部劇を思わせる1対1の対決なども勃発し、二人の旅は困難を極める模様。
その一方でダリルとキャロルの絆はさらに深まり、彼ら緊張感みなぎる冒険が描かれる。
・『ウォーキング・デッド』ユニバースの他のスピンオフもチェック♪
『ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン』シーズン3の予告編を紹介
予告編は、ロンドンに辿り着いたダリルとキャロルがウォーカーを倒しつつ、生存者を探すシーンからスタート。出会った男性に食事を振る舞われ、「俺が最後のイギリス人だ」と語られた二人は、彼の船で出航することになります。
しかし、航海中に大嵐に巻き込まれ、目指していたアメリカのメーン州ではなくスペインに漂着(どうやらイギリス人男性は途中で命を落とした様子…)。そこで二人は「ソラス・デル・マル」というコミュニティに迎え入れられますが、その土地は“王(キング)”と呼ばれる男に支配され、人々はその横暴に苦しんでいました。
ダリルは「これは俺たちの戦いじゃない、家に帰ろう」と言い出すものの、キャロルは「見過ごせない」と真っ向から反対。結局、二人は住民たちに力を貸すことを決意します。予告編では、ダリルがバイクを走らせてバルセロナへと向かう姿や、敵と一騎打ちする“マッドマックス感”たっぷりの場面も! さらにキャロルには恋の気配もありそうです。
かなりダークだったフランス編とは対照的に、スペイン編は終末世界ながらもラテンの熱気を感じさせる雰囲気。ダリルとキャロルがどんな仲間と出会い、どんな戦いを繰り広げるのか、ますます目が離せません♪
『ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン』シーズン3海外での評価&筆者の感想(ネタバレなし)
【Rotten Tomatoes】
批評家の評価:未定
観客の評価:未定
【筆者の評価】(視聴後に更新)
総合評価:
ストーリー:
エンタメ性:
感動:
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・映画『IT/イット』シリーズの前日譚ドラマをチェック♪
『ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン』シーズン3の登場人物&キャスト
ダリル・ディクソン(ノーマン・リーダス)
無口だが正義感が強い性格。おなじみのサバイバーで、旅の中心人物。
キャロル・ペルティエ(メリッサ・マクブライド)
シーズン2でダリルのヨーロッパの旅に加わる。ダリルの唯一無二の大親友。
フェデ(オスカル・ハエナダ)
ダリルたちがスペインで遭遇するコミュニティ“ソラス・デル・マル”のリーダー的な存在。
アントニオ(エドゥアルド・ノリエガ)
ソラス・デル・マルの住人で、ロベルトの父親。キャロルと心を通わせていく。
ロベルト(ヒューゴ・アルブエス)
アントニオの息子でフスティナの恋人。村の慣習“オフレンダ”でフスティナが奪われることを恐れて逃亡を計画する。
フスティナ(キャンデラ・サイッタ)
ロベルトの恋人でフェデの姪。責任感が強い。
『ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン』シーズン3の全話あらすじ(ネタバレあり)
第1話:死の海岸
【あらすじ】
【要約】
◉ ダリルとキャロルはロンドンでウォーカーに囲まれ、謎の生存者ジュリアンと出会う
◉ ヨットでアメリカを目指すが嵐で遭難し、ジュリアンは命を落とす
◉ スペインに漂着した二人は謎の集団に遭遇する
◉ その翌日、キャロルが突然姿を消してしまう
フランスからイギリスへ渡ったダリルとキャロルは、荒廃したロンドンにたどり着く。ウェストミンスターの検問所を抜けると大量のウォーカーに追われ、廃ビルに立てこもる。高級マンションに逃げ込んだ二人は物資を漁るが、外には群れがあふれ出し、二日間身動きが取れなくなる。
脱出を決意した夜、ベランダに現れた自称“最後の生存者”ジュリアンと出会う。彼はヨットを所有していて、3人は共にアメリカを目指すこと。航海経験の乏しいジュリアンは航海に自信を持てないが、ダリルとキャロルに励まされて舵を取る。しかし嵐に遭遇し、ジュリアンは負傷。やがて船は難破し、3人は海岸へ漂着する。
目を覚ましたダリルとキャロルはジュリアンがウォーカー化した姿を目撃し、戦いの末に彼を弔う。だがキャロルも背中に傷を負い、ダリルが必死に看病する中、頭に動物の頭蓋骨をかぶった謎の集団が現れる。危機をやり過ごした二人は森を抜け、そこがスペインの「死の海岸」であることを知る。
二人は道中で互いの弱さと本音を語り合い、絆を確かめ合うが、翌朝キャロルが忽然と姿を消す。ダリルが大声で彼女の名前を呼びながら、探すシーンで幕を閉じる。
【感想】
第1話はフランスからイギリス、さらにスペインへと舞台が大きく移り、少し急ぎ足な印象は否めませんでした。ですが、映像的にはスペインの景観が際立っていて、朝日が昇る海岸の光景は息を呑むほどの美しさ! 全体的にダークだったフランスとは、また違った魅力で引き込んでくれます。
夜の海岸では、松明を振りかざし、動物の頭蓋骨で作られたマスクをかぶったカルト的な集団が現れ、不気味さと緊張感が一気に高まりました。『ウォーキング・デッド』では登場人物たちがゾンビを倒すことに慣れすぎていて、観ている側も恐怖心やスリルを感じにくくなっていましたが、久しぶりにブルっとする場面でした。
ちなみに、スピンオフ『ウォーキング・デッド:デッド・シティ』では、メトロポリタン美術館の展示衣装を身に着けて貴族ぶった風貌の集団が現れたり、終末世界で人々がコスプレめいた行動を取るのはなぜなのか、いつも不思議に思ってしまいます(笑)。
もしかしたら、社会が崩壊した世界で自分のステータスや、属するグループを誇示するための行動なのかもしれないと考えると、納得できる部分もありますが。
そして危険な世界で、相変わらず息がピッタリなダリルとキャロルのケミストリーが安心感と安定感を与えてくれて、そのコントラストも印象的でした。
通常、第1話は物語の設定を紹介するエピソードとなりますが、今後、番組がスペインという舞台をどう活かして、本家シリーズや他のスピンオフと差別化していくのか、そのお手並みを拝見するのが楽しみです。
第2話:奉納
第2話のあらすじと感想
【あらすじ】
【要約】
◉ キャロルが高熱で倒れ、ダリルは村ソラズ・デル・マルへ
◉ 村には少女を差し出す「オフレンダ」の慣習が存在
◉ 若い恋人ロベルトとフスティナは逃亡を試みるが失敗
◉ ダリルは因縁のマヌエルと再対決し、村の矛盾が浮き彫りに
第2話は、ダリルが高熱に倒れたキャロルを連れて、川辺に辿り着く場面から始まる。そこには若いカップル、ロベルトとフスティナがおり、やがて現れたグループに命を狙われるが、ダリルが介入して逃げ出したマヌエル以外を倒す。
キャロルを救うため、二人はロベルトの村ソラズ・デル・マルへ向かい、村長フェデリコの母マルガに治療を受ける。しかし村には「オフレンダ」という風習があり、少女をくじで選び、スペイン同盟のアルカサルに差し出す慣習があった。実際、ロベルトとフスティナが逃げようとしたのも、彼女が犠牲に選ばれるのを恐れたからだった。
やがてアルカサルの次期王ギレルモ一行が到着し、祭りが始まる。選ばれたのは新参の少女アルバで、フスティナは危機を免れた。だが同時にマヌエルが現れ、ダリルは再び命を狙われる。一方、警備兵パスと、元オフレンダの次期女王エレナは密かに再会し、禁じられた絆を覗かせる。
晩餐の席でキャロルが村の伝統を非難し、住人たちと議論となるが、結局「生き残るための仕組み」と言われてしまう。裏ではダリルがマヌエルの一味を撃退し、再び危機を切り抜ける。
物語の終盤、フェデリコはオフレンダの非道さを理解しつつも、「自分の民を守るためなら何でもする」と語る。
【感想】
第2話はスペインの物語が本格的にスタートし、若いカップルやアルカサルの伝統、そしてキャロルとダリルの意見の衝突が見どころです。舞台がフランスからロンドンを経て小さなスペインの村に移り、砂埃の立つ乾いた土地と、村人たちの賑やかな祭りの対比が印象的。このコントラストは、ウォーカーが蔓延る終末世界で、民衆の不安や混乱を描くシーズン3のテーマに重なっているのでしょうか。
また今回は、オフレンダという伝統に対する、キャロルとダリルの反応の違いが際立っていたのが気になりました。ダリルは過去の戦いで愛する人を失い、やや諦めの境地にいるような印象を受けますが、対するキャロルは戦う意志を失っていません。二人の関係性の変化や行動が、今後どのように物語に影響するのかが見どころとなりそうです。
さらに、パスとエレナの関係、フェデとアルカサルの連携、ジャスティナとロベルトの逃亡計画、そしてアルカサルの独裁的支配など、サブプロットも盛りだくさんで、伏線が丁寧に敷かれているのもポイント。
個人的には、スペインの文化や村の雰囲気を生かしつつ、ダリルとキャロルの心理描写がしっかりと絡んでいる点が特に面白く感じました。
第3話:犠牲
第3話のあらすじと感想
【あらすじ】
【要約】
◉ ギレルモの部下失踪について、キャロルとダリルに疑念が向けられる
◉ キャロルはアントニオと心を通わせ、ダリルはロベルトと絆を深める
◉ フスティナがオフレンダの真実を知り、罪悪感に駆られて志願を決意
◉ 最後にフスティナがアルカサールへ連れ去られ、キャロルは無力感に沈む
第3話は、ギレルモが部下の失踪に気づき、町が同盟を信じていないと非難する場面から始まる。彼は忠誠を示さなければ町を潰すと脅し、フェデは失踪者を探すと申し出るが、内心ではキャロルとダリルを疑って彼らの排除を望んでいた。
一方、アントニオはキャロルに「要らぬ注目を集めている」と釘を刺しつつも、彼女の率直さを好ましく感じていた。キャロルは町や少女たちを案じるが、ダリルは「家に帰る計画」に集中すべきだと促す。ロベルトは罪悪感に沈むフスティナを慰め、コンパスを贈って共に逃げる約束を交わす。
ダリルは二人の姿を見て責任を感じ、一緒に船を修理しようと出かける。彼らは皮肉屋の船長バレンティナと出会い、 火薬を条件に協力を取り付けるが、彼女はフスティナとロベルトの同行を拒むダリルに失望し、一度は手を引く。結局ダリルが折れて、二人をアメリカに連れて行くことに同意する。
キャロルは、アントニオから彼の妻の死やフェデとの確執を聞き、互いに距離を縮める。一方、ロベルトはアメリカへの憧れを語り、ダリルは逃げる虚しさを説くが、彼の決意は揺るがない。廃船での部品回収ではウォーカーに襲われるも、ダリルが奮闘して彼を守り、二人は絆を深めていく。
その頃、フスティナは祖母マルガからフェデの本心を聞き、「オフレンダ」の記録を発見する。自分が4度も選ばれていたのにフェデが別の少女を差し出していた事実に愕然とし、罪悪感に苛まれる。彼女はキャロルに胸の内を明かすが、納得できない様子を見せる。
夜、アントニオはキャロルに食事を用意し、フスティナがアルバの代わりに自ら志願する可能性を示唆し、キャロルは彼の言葉で危機を察する。
やがて町の広場でアルカサールの兵が失踪者の件で早々に引き揚げる中、フスティナが志願者として連れ去られ、フェデは打ちひしがれる。
【感想】
第3話は派手なアクションを抑え、人間関係のドラマに焦点を当てた回となっています。正直でまっすぐなフスティナは、たとえ自分を守るためであっても叔父フェデの嘘を受け入れられず、その結果としてロベルトやキャロル、さらにはフェデ自身も救出に動き出す展開になりそうな予感です。恋人を同じ場所に囚われているパスも加わる可能性が高く、次回以降の物語を大きく揺さぶりそうですね。
また、ダリルはロベルトに若い頃の自分を重ねて心を通わせ、キャロルとアントニオの間にも思わぬ絆が芽生えるシーンも印象的でした。二人は“国に帰る”という目的を持ちながらも、新しい土地で新しい人々と出会って自然と絆を結んでいきます。
生き残るためには孤独を選ぶ方が楽なはずですが、出会いによって生まれる信頼や愛情が逆に生きる力になっていくというテーマは、サバイバル作品では欠かせません。それぞれの関係が、今後のエピソードでどのような大きなドラマを生むことになるのか見逃せません。
第4話:新世界の正義
第4話のあらすじと感想
【あらすじ】
【要約】
◉ ロベルトがフスティナの失踪を知り、ダリルとキャロルを責める
◉ ダリルとキャロルは船の修理に集中する
◉ 盗賊が町を襲撃し、ダリルはロベルト、キャロルは重傷のフェデを救出
◉ ロベルトがフスティナ救出へ向かうも危険に瀕し、ダリルが救出する
第4話は、ロベルトがフスティナの失踪を知るところから始まる。ダリルは幼少期に虐待的な父から逃げた記憶を思い出す。ロベルトはフスティナの失踪をダリルとキャロルの責任とし、フェデは心配する気持ちを押し殺して強がりを見せる。
ダリルとキャロルは船の修理に専念することに決め、必要な物をアントニオの家から持ち出す。アントニオは快く応じ、キャロルはフェデやアントニオが、フスティナとロベルトの交際をを快く思わない理由に疑問を抱く。
ロベルトはダリルの計画に反発し、一人でアメリカに行かないと主張するが、最終的にヴァレンティナや仲間が船の修理を手伝い、アントニオはロベルトを前向きにさせようとする。
キャロルはフスティナの件で罪悪感を抱くが、ダリルは過去の喪失経験から冷淡な態度を崩さず、二人は「他人のためではなく自分のために動くべきだ」と議論する。一方フェデはロベルトと悲しみを共有しようとするが、なぜフスティナが自ら志願したのか理解できず、「愛する者は秘密を抱える」と意味深に告げる。その中でアントニオとの確執も垣間見える。
町に盗賊が襲来し、ダリルたちのアメリカ行きに同行するはずだった航海に詳しいクーパーが命を落とてしまう。ダリルとキャロルは別行動となり、ダリルはロベルトを助け、キャロルは重傷のフェデを救う。火のついたウォーカーが町を包囲するも、アルカザールから支給された自動火器で敵とウォーカーを殲滅する。
捕まえた敵の情報で、盗賊一味がアルカザールとの同盟破壊を狙っていることが明らかに。その隙にロベルトはフスティナ救出のためアルカザールへ向かうが、銃撃手に襲われてダリルが救出する。フェデは無謀な行動に激怒し、アントニオは止めようとし、キャロルとダリルも同行することになる。
アルカザールでフスティナは誰かを目撃し、フェデは捕らえた盗賊を運命に任せる。アントニオとキャロル、ダリルは転倒したトラックとフスティナのコンパスを発見し、フラッシュバックで森での再会と脱出未遂の場面が描かれ、物語は次回への緊迫感を残して終わる。
【感想】
第4話はアクションが満載で、シーズン前半のスローな展開が嘘のように感じられました。ビーチでの襲撃や盗賊の攻撃、炎に包まれたウォーカーの襲来など次々と緊迫したシーンが続き、特に火の玉を発射するウォーカーは、少しコミカルですが斬新な演出が印象的でした。
一方で、スペイン人キャラクターたちの描写は少しずつ増えていますが、まだ十分ではありません。フェデの過去や性格がほとんど描かれないため、彼が心臓に近い部分を刺されても「助かるのか!?」と心配する気持ちになれず、十分に感情移入できないのが残念なところ。
また、キャロルとアントニオの間に小さなロマンスの要素はありますが、アントニオの人物像がほとんど描かれておらず、「映画が好き」という一面だけでは不十分に感じられます。
第4話は、全体としてアクション満載なところは見応えがあったものの、キャラクターの深堀り描写には改善の必要がありそうです。
第5話:辺獄
第5話のあらすじと感想
【あらすじ】
【要約】
◉ アントニオたちがロベルトをアルカザールの手下から救出する
◉ フスティナは志願ではなく、フェデに脅されてアルカザールに渡され、護送隊は彼女をバルセロナへ連行する
◉ ダリルは砂漠でバザーズに襲われるが、リムボスの住民と協力して彼らを討ち、水を取り戻す
◉ ソラズではキャロルとアントニオの関係性が描かれ、ドナ・マルガが見つけたフスティナのコンパスがフェデに渡される
第5話はアントニオとダリル、キャロルが、アルカザールの手下からロベルトを救出する場面から始まる。ロベルトによると、フスティナはオフレンダに志願したのではないという。彼女はその習慣を止めるようフェデに懇願したが、彼は同盟を守るためにフスティナをアルカザールに渡したというのだ。ロベルトは森で彼女を見つけ脱出を試みるが失敗し、護送隊はフスティナをバルセロナへ連れて行ってしまう。
キャロルはフスティナを見捨てたくないと主張し、ダリルは単独で救出に向かう決意をする。ダリルはスペインの砂漠で、列車を引くウォーカーの群れとバザーズという一段に遭遇し、バイクや物資を奪われる。過酷な状況の中で幼い頃のメルルとの記憶を思い出す。
ダリルはリムボスというハンセン病の生存者グループに救われ、彼らの水をバザーズから取り戻す作戦に協力する。彼は住民や子どもたちと連携し、バザーズを町の罠に誘導して倒す。列車内にいたメンバーも打倒し、リムボスは水を取り戻し、ダリルはバルセロナへ向かう。
一方ソラズでは、ヴァレンティナがロベルトの安否を確認し、キャロルとアントニオの親密さを茶化す。キャロルはアメリカに戻る予定で、彼女に同行を求められたアントニオは返事をせず、二人はロベルトとフスティナ、ダリルの無事を祈り手を握り合う。
そして、ドナ・マルガがロベルトの手にあったフスティナのコンパスをフェデに渡す。
【感想】
第5話は、ダリルが砂漠の村で経験した冒険やばザーズとの戦いが中心ながらも、しっかりと興奮とアクションを提供してくれるエピソードでした。ウォーカーとの戦闘シーンやサブキャラクターの成長、さらにはアントニオとキャロルの人間ドラマも描かれて物語が大きく前進します。
特にフェデの二面性が際立っていて、姪を守るためにオフレンダを仕組む一方で、同盟を守るためにその姪を裏切る姿には、彼の複雑な思惑や忠誠心の曖昧さが見て取れます。ロベルトを殺そうと指示していた可能性も示唆され、今後、彼との関係性が掘り下げられるのでしょうか。
そして今回、ようやくダリルがしっかりとスポットライトを浴び、大きな見どころとなりました。このエピソードでも幼少時代に虐待を受けたフラッシュバックが描かれ、その過去が今後どのように物語に影響するのか気になるところ。
全体として、満載のアクションとキャラクターそれぞれの葛藤がバランスよく組み合わさった、見応えのある回だと思いました。
第6話:逃亡
第6話のあらすじと感想
【あらすじ】
【要約】
◉ ダリルは旅の途中でパズと遭遇し、バルセロナを目指す
◉ 二人は、オフレンダから逃れた人々の集落に辿り着き、パズが昔の仲間と再会。アルカサールへの反撃を計画する
◉ 一方、キャロルはフェデの陰謀を暴き、アントニオ親子を救おうと奔走する
◉ 終盤で二つの戦いが交錯し、過去の悲劇と世界崩壊の起点が明らかになる
物語は、旅の途中でダリルがパズと遭遇し、彼女と共にバルセロナを目指すところから始まる。二人は廃墟となった街を見下ろしながら、敵対勢力アルカサールの動きを追うために協力者を探すことになる。やがて彼らは廃村のような場所に辿り着き、難民たちの共同体に救われる。この集落は、オフレンダから逃れた少女たちが築いた避難所で、パズは昔の仲間と再会。ダリルは彼らと共に敵を迎え撃つ計画を立てる。
一方キャロルは、病に倒れたロベルトのために薬を求めて町のフェデに掛け合うが、冷たく拒まれる。フェデの陰謀を察したキャロルは密かに彼の屋敷へ侵入し、彼がロベルトに毒を盛っていた証拠と、失踪した女性フスティナのネックレスを発見する。彼の母親に真実を告げると、母は息子の罪を悟り、キャロルに薬を託す。
回復して起き上がれるようになったロベルトは、偶然に父の過去の真相を知ることになる。かつてアントニオは政治ドキュメンタリーの撮影中に妻を爆破事件で失い、その罪悪感をフェデに握られ、長年支配されていたのだった。だが、キャロルの助けで彼はついに立ち上がり、町の人々の前でフェデの罪を暴露する。
同じ頃、ダリルたちはアルカサールの車列を襲撃。囚われたフスティナを救おうとするが、混乱の中で彼女は再び連れ去られてしまう。パズの仲間は次々と倒れ、戦いは悲劇的な結末を迎える。終盤、過去の回想でアントニオが亡き妻の死を嘆いている時に彼女がウォーカーに転化し、世界の崩壊が始まったことが描かれる。
【感想】
第6話は、シーズン最終回が次に控えているにもかかわらず、物語があまり進展しない印象でした。ダリルは再び新しいコミュニティに辿り着き、仲間を救おうとするという既視感のある展開となり、少しマンネリ感が否めません。冒頭で、パズと共にバルセロナへ向かう導入は往年の西部劇のようでワクワクしましたが、すぐに同じパターンに陥ってしまったのが残念です。
一方で、アントニオが爆破事件で妻を失い、その悲劇の中で初めて死者が蘇り、ウォーカーになる瞬間を目撃していた過去は興味深く、その過去がどう最終回の展開に活かされるのかが気になります。
そして、キャロルとアントニオのロマンスが咲きかけていますが、最終回でアントニオが死んで、シーズン2で愛する人を失ったダリルに続き、今度はキャロルの愛が摘み取られてしまうような予感がしてなりません……。
第6話は、全体的に演出や映像美は見応えがあるのに、物語が新鮮さに欠ける印象だったので、残る最終回でいかに繰り返しのループを断ち切り、ダリルとキャロルの物語をどう締めくくるのかに注目です。
第7話:ソラス・デル・マル
第7話のあらすじと感想
【あらすじ】
【要約】
◉ ダリルとキャロルがスペインの村ソラズ・デル・マールに漂着し、独裁者フェデと対立する
◉ ギレルモ率いる「アルカサル」が女性を強制的に妻にする「オフレンダ」を開催。
◉ ダリルと仲間のパスが潜入し、ウォーカーを解き放って囚われた女性たちを救出する
◉ 町は自由を取り戻すが、脱走したフェデの襲撃で帰還の船が爆発。再び帰国の手段を失う。
最終話では、「アルカサル」でギレルモは町の女性を兵士と強制的に結婚させる「オフレンダ」を開き、フスティナらが犠牲となろうとしていた。
ダリルとパスは潜入作戦を決行し、仮面舞踏会のような儀式の最中に“操り人形”として囚われたウォーカーたちを解放。王族や兵士たちは瞬く間に犠牲となり、混乱の中でダリルはフスティナを救出し、パスはエレナを取り戻す。ギレルモは2人を追い詰めるが、最期はエレナとパスの剣によって倒れる。
一方、町ではキャロルがアントニオを救い出そうとするがフェデの兵士たちに追われ、地下道を逃走する。やがてダリルと合流し、激しい銃撃戦の末、ついにフェデの支配は崩壊。民衆の前で彼は母に平手打ちされ、権力を失う。
自由を取り戻した町では、フスティナが「ダリルがエル・アルカサルを焼き払った」と宣言し、平和の訪れを告げる。しかしキャロルたちが船で帰国準備を進める中、フェデが母の手引きで脱走。復讐に現れ、船を銃撃して爆破してしまう。ダリルとキャロル、アントニオたちは無事だったが、帰る手段を失い、夜空に燃え上がる炎を見つめるしかなかった。
遠くからその光景を、シーズン2に登場したコドロンが見つめ、新たな脅威の予兆を残して物語は幕を閉じる。
【感想】
最終話は、終盤10分になってようやく“最終回らしさ”を感じましたが、そこに至るまでの展開は予想がついてしまう印象でした。一番残念だったのはは、ダリルとキャロルという名コンビが、今シーズンではほとんど別行動だったことです。シーズン2での再会が大きな魅力だっただけに、今シーズンでは二人のダイナミズムやケミストリーがあまり感じられず、物足りなさを感じてしまいました。
とはいえ、ゾンビを操り人形にして富裕層をもてあそぶ“死の晩餐”は痛烈な風刺で、貴族がゾンビに襲われる「富裕層を喰らえ」的な展開は痛快でした。終盤ではようやくダリルがキャロルを救出し、やはり正義が勝って悪党が倒れる王道の展開にはカタルシスを感じます。
ラストでは結局、船の爆発でアメリカへ戻る航海がキャンセルになり、しばらくスペインに残ることが明らかに。しかし、シーズン2でダリルと敵対していたコドロンが、どういうわけがスペインにいて、再び因縁の対決を感じさせるクリフハンガーで終了。『ウォーキング・デッド』は本家もスピンオフも、主要キャラクターがコミュニティを渡り歩くという定番の繰り返しですが、なんだかんだとシーズンが続く限り見ちゃうんだろうなと思いました(笑)。
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『ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン』シーズン3の見どころ・考察(ネタバレあり)
【物語の展開を時系列順にまとめた目次】
◉ダリルとキャロルの別行動の意味
◉終末世界でも権力を求める人間を痛烈に風刺
◉シーズン4はどうなる?
ダリルとキャロルの別行動の意味
シーズン3で最も特徴的なのは、シーズン2の終盤でやっと再会できたダリルとキャロルの別行動が多かったことです。これまで二人は息の合った名コンビとしてシリーズを支えてきたので、別行動の多さは残念でしたが、その意味はあったと言えるかもしれません。
ダリルは若者ロベルトと絆を結んで“父性”のような優しさを見せ始め、そうすることで、回想シーンで描かれた父親に虐待されていた過去に対処しているようにも見えました。一方のキャロルはアントニオとのロマンスを通じて“男女として愛し愛される”喜びを再び感じ、ダリルと一緒にいる時には味わえない感情を取り戻しました。
ダリルとキャロルは別行動で別の人と絆を深めたことで、自身の心にこれまで忘れかけていた別の居場所を見つけることが出来たのではないでしょうか。
シーズン2でダリルは愛するイザベルを亡くしてしまったため、シーズン3ではアントニオが命を落としてキャロルが悲しい想いをするのではないかと心配していたので、その悲劇が起こらなかったのは救いでした。
また、スペインで出会った人々──パスやフスティナたちも、ダリルとキャロルに「帰る場所ではなく共に生きる場所」を見せてくれ、彼らとの絆と影響がシーズン4ではさらに大きくなりそうな予感です。
終末世界でも権力を求める人間を痛烈に風刺
スペイン編では、これまでのシリーズにはなかった宗教的、文化的なモチーフが随所に登場しました。オフレンダの儀式やアルカサルの独裁的なコミュニティは、信仰と支配がいかに人々をコントロールするかを象徴しています。特に王族や軍の指揮官らが最終話で開いた“ゾンビを操る晩餐会”は、終末世界でもなお格差を再生産し続ける人間社会を痛烈に風刺しているように感じました。
また、シリーズを通して繰り返される“仮面”や“コスチューム”のモチーフも興味深い要素です。第1話の感想でも、「終末世界で人々がコスプレめいた行動を取るのは、社会が崩壊した世界で自分のステータスや、属するグループを誇示するための行動なのかもしれない」と触れました。
頭蓋骨のマスクを被ったカルト的な集団や、富裕層がゾンビを飾り立てる演出は、地位や権力を誇示するための手段のようで、文明の崩壊後も人間は「他者を押さえつける願望を手放せないのか……」と感じずにはいられませんでした。
シーズン4はどうなる?
ラストで船が爆発し、ダリルとキャロルは再び帰れない運命になってしまいました。しかも、かつて敵対したコドロンがスペインに姿を見せたことで、因縁の再燃が予測されます。
シーズン1~3では「別の国での再出発」が描かれましたが、シーズン4は“逃れられない過去との再会”がテーマになるかもしれません。“逃れられない過去”とはコドロンだけでなく、ダリルの虐待の過去もさらに掘り下げられるのではないでしょうか。
ラストでダリルはキャロルに、「帰国しても、また逃げたくなりそうな気がする」と言っていましたが、彼が「帰属への恐れ」をどう乗り越えるのか、彼の成長と変化にも光が当てられそうな気がします。
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『ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン』シーズン3のまとめ
『ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン』シーズン3は、スペインの文化と宗教的な特徴が際立った異色のシーズン。
各エピソードでテンポのばらつきやキャラクター描写の薄さを所々で感じものの、終末世界を“人間の鏡”として描く姿勢が貫かれ、シーズン4への期待を抱かせる幕引きでした。
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