Amazon映画『ピクチャー・ディス ~運命のデート~』は、ロンドンでフォトスタジを経営する独身のピアが、5回目のデートで最愛の人に出会えると予言され、5人の男性とデートすることになるというストーリー。本作で何が起こるのか、ネタバレあり・なしでダイブイン(考察)していきます♪
【本記事の注目点】
・ネタバレを踏みたくない方へ
前半ではネタバレなしのあらすじ&海外評価・筆者の感想を紹介しますので、安心して作品を視聴すべきかどうか判断してみてください。
・ネタバレありで深掘りしたい方へ
後半ではネタバレありの全あらすじ&見どころ・考察で、作品の魅力を余すことなくお届け! すでに視聴済みの方も、おさらいとしてお楽しみください♪
『ピクチャー・ディス』の概要
『ピクチャー・ディス』のあらすじ(ネタバレなし)
ロンドンに暮らすインド系のピアは、親友ジェイと一緒にフォトスタジオを経営しているが、ビジネスは停滞気味で素敵な出会いもなく、キラキラライフとは程遠い状態……。
そんな中、妹ソナルの結婚式を前にスピリチュアル系のグルに恋愛を占ってもらう機会があり、「5回目のデートで最愛の人に出会える」と予言されたピア。ソナルが、家族が候補を見つけてピアにデートさせようと提案し、ピアは気が進まなかったものの、忘れられない元彼チャーリーに新しい相手がいることを知り、自分も前へ進もうとデートしてみることに。
果たしてピアは、5回目のデートで最愛の人に出会えるのか……!?
『ピクチャー・ディス』の海外での評価&筆者の感想(ネタバレなし)
インド系ファミリーが中心となる本作は、同国のカルチャーが色濃く描かれているのですが、かなり登場人物と設定がステレオタイプ化されていて、インド系の人が視聴したら気分を害す人もいるのでは……!?と思ってしまいました。
また、ピアがデートをする相手が、当然ながら最初の数人はヘンテコ男が登場するのも想像がつくし、かなりロメコメの鉄板シチュエーションが満載なのですが、コキ下ろしたくなるような駄作でもなく、それなりに楽しめた自分にビックリ(笑)。
そもそも、気軽に楽しむことを前提としたロマコメ映画にアカデミー賞級の傑作クオリティを期待する必要はない訳で、一人でサクサクっと視聴するにも、ガールズでワイワイと楽しむ作品として可も不可もなくといった印象でした。
とはいえ、ツッコミどころもチラホラあるので、その辺は後半の『ピクチャー・ディス』の見どころ・考察(ネタバレあり)で掘り下げているのでチェックしてみてください。
本作に登場したイケメン俳優の紹介もしちゃいます♪
『ピクチャー・ディス』の登場人物・キャスト
『ピクチャー・ディス』の全あらすじ(ネタバレあり)

出展元:https://www.aboutamazon.co.uk
「5回目のデートで最愛の人に出会える」との予言
ロンドンに暮らすインド系のピアは、親友ジェイと一緒にフォトスタジを経営しているが、ビジネスは停滞気味で素敵な出会いもなく、キラキラライフとは程遠い状態。
対して、妹ソナルは結婚式を控えていて、母親ラクシムは、自分が所有している宝石類を娘二人が結婚する時に、半分ずつ相続させると伝える。しかし独身のピアは、キャリアにフォーカスしたいから結婚もしないかもしれないし、子どもも欲しくないと言葉を返す。
婚礼を前に家族と集まった際、ピアはスピリチュアル系のグルに恋愛を占ってもらう機会があり、「5回目のデートで最愛の人に出会える」と予言される。
ソナルが、家族が候補を見つけてピアにデートをさせようと提案し、最初は気が進まなかったピア。しかし、婚礼前のパーティーで、花婿の介添え人として元彼チャーリーが新しい相手を連れていることを知り、自分も前へ進もうと決意してデートしてみることにする。
最悪続きのデート
1回目のデートは、ラクシムと離婚して久しいピアの父親の紹介で、ムンバイのボンボンとデートしたピア。しかし、体を触れ合うことが嫌いな彼は、形式上の結婚を望んでいるという。彼に、年に3回ほどビジネス関係のイベントに同伴してくれたらいいと言われたピアは、慌ててデートから退散する。
2回目のデート相手は、ピアの母親ラクシムの友人で、ピアも顔見知りのアクシェイ。真面目なタイプの好青年だが、なんと彼はラクシェイに恋をしていることが明らかに。
チャーリーと距離を縮めるピア
大学時代にピアと元彼チャーリーは真剣に交際していたが、卒業後にピアが夢を追いかけてロンドンへ引っ越したことが理由で破局。チャーリーは、父親から受け継いだレストランを地元で経営している。
ソニアの婚礼を間近に控え、なにかとピアと顔を合わすことが多かったチャーリーは、今もピアのことを想っていると伝える。その言葉に対する反応をはぐらかしたピアは、妹の婚礼祝いに新郎新婦のアルバムを作ろうと考えていると言い、チャーリーが費用を負担したいと伝えるが、ピアはその申し出を断る。
チャーリーとの喧嘩
ピアの3人目のデート相手は、ヨガを教えている俳優マイロ・ボナー。ピアは、婚礼前パーティーの一環で開催されたヨガクラスに参加し、その場にはチャーリーもいた。なかなかイイ感じでマイロとのデートは進行したが、彼が地球平面説を信じている変わり者だと発覚して、ピアはドン引きしてしまう。
その帰りにピアはチャーリーに家まで送ってもらうが、ピアが大学卒業後にロンドンへ引っ越した件で、彼に責められて喧嘩に。落ち込んだピアをジェイが慰め、4回目のデート相手になってくれた。
バズリ動画でスタジオが大繁盛
ピアは、スタジオにパスポート写真の撮影を頼みに来た青年に、そういった写真を断っている理由と、フォトグラフィーが自分にとって何を意味するのかを説く。その様子をスタジオにいた女子高生が撮影していて、その動画がInstagramで大バズリ! 大勢の客が詰めかけて、スタジオはテナントの立ち退きを免れる。
5回目のデートで出会った最愛の人は……
こうして迎えたソナルの結婚式。ピアは、妹と大喧嘩をして結婚式に来るなと言われていたが、とりあえず式場へ向かう。結婚式会場で妹の婚約者と話をすると、チャーリーが資金を払って、ピアが計画していた新婚新婦のアルバムを用意してくれていた。
チャーリーと喧嘩したままだったピアはアルバムのお礼を言い、やはり彼のことが好きだと認めて気持ちを伝え、晴れてチャーリーと復縁! 5回目のデート相手はチャーリーという結末で、ラストはインド映画定番のダンスシーンで幕を下ろした。
『ピクチャー・ディス』の見どころ・考察(ネタバレあり)
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現代におけるロマコメ映画設定のジレンマ
ここ近年、大作映画に押されて、すっかり鳴りを潜めていましたが、少しずつ人気が復活しつつあるロメコメ映画。とはいえ、世界レベルで「結婚したくない女性」と「子どもを望まない女性」が増え続けている状況で、ロマコメ映画のストーリーを考えるのってナカナカ難しいのではないかと思います。
本作の主人公ピアは、夢だったフォトスタジオをオープンしたキャリア志向の女性で、しかも29歳という若さ。それなのに、「もうすぐ30歳になるから結婚しろ」と母親にプレッシャーをかけられるなんて、今の時代、白人キャラクターが主人公だったら絶対に成り立たない設定でしょう。
そこで、白羽の矢が立ったのが、女性が若くして結婚する文化や伝統が色濃く残っているとされている、インド系の家族だったのでしょうか。多様性を意識した設定やキャスティングではなく、不可効力的な無理やり感を感じてしまいました(笑)。
しかも、インド系の人たちや文化をかなりステレオタイプに描いているうえ、ラストがインド映画でお約束の派手なダンスシーンで終了という王道ぶりだったのが残念。ロマコメという気負わなくていいジャンルなのだから、もっと冒険しても良かったのでは?と思いました。
SNSがキャリアを救ってくれる展開が食傷気味
ピアのスタジオはビジネスが上手くいっていなくて、テナントの立ち退き寸前の状態でした。ところが、ピアが自分のフォトグラフィーに対する想いを客に熱く語っている動画がInstagramで拡散され、大勢の人がスタジオに詰めかけて危機を脱しました。
最近、映画やドラマで、本当にこういう展開ばかり目にします。確かに、ソーシャルメディアで投稿や動画がバズって注目されたおかげで、キャリアやビジネスが飛躍するって現実でもある話ですが、いつもこのパターンだと「またか……」と少し食傷気味に……。
もっとオリジナルで、「そうきたか!」と膝を叩きたくなるようなアイデアを、誰か映像にしてくれることを期待しています。
ピア役のシモーヌ・アシュリーが魅力的!
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ピア役で主演したのは、Netflixの人気ドラマ『ブリジャートン家』シーズン2で主人公だったアンソニーの恋のお相手、ケイト役を演じたシモーン・アシュリー。
彼女の完璧な顔立ちには、本当に見とれてしまいました💛しかも、自立したアーティスト&ビジネスウーマン役を、しっかりしたコメディ演技で楽しませてくれ、本作はアシュリーの魅力とカリスマ性に支えられていたと思います。
ピアのフラットが超オシャレ!
ロメコメ映画らしく、ピアのフラット(アパート)がメチャクチャおしゃれで、「こんな家に住んでみたい~!」と思いっきり憧れてしまいました♪
特に屋上スペースが死ぬほど素敵で、やっぱりロマコメ映画は、こういうビジュアルを楽しめるのがポイント高いですね。
『ピクチャー・ディス』で気になったキャスト
ヒーロー・ファインズ・ティフィン
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そして、ロマコメ映画で何と言っても見逃せないのがイケメン俳優でしょう(笑)。ピアと結ばれる元彼チャーリー役を演じたのは、ヒーロー・ファインズ・ティフィン。
「ヒーロー」という超絶キラキラネームは本名です。名前負けしないイケメンで本当に良かった(笑)。どことなく、ポール・ウォーカーっぽい面影を感じさせるヒーローは、アナ・トッドの同名小説シリーズを映画化した『アフター』5部作で注目された俳優。
ガイ・リッチー監督の戦争大作映画『アンジェントルメン』に、中心キャラクターの一人として登場しています。
ルーク・フェザーストン
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ピアの親友でゲイのジェイ役を演じたルーク・フェザーストンは、実生活でも同性愛者であることを公言しています。
これまでにルークは、Apple TV+のドラマ『スティル・アップ ~眠れないふたり~ 』や『ドクター・フー』などに出演。Amazonプライムビデオの大作ファンタジードラマ『ホイール・オブ・タイム』シーズン3に出演が決定しています。
個人的には、『ピクチャー・ディス』でピアとチャーリーの関係よりも、ピアとジェイの友情の方が好きでした♪
『ピクチャー・ディス』のまとめ
『ピクチャー・ディス ~運命のデート~』は、多少ツッコミどころはあるものの、典型的なロマコメ映画としては及第点。とにかくピア役のシモーヌ・アシュリーが素敵なので、シリアスに考えずに、ぜひ軽い気持ちで楽しんでみてください♪

